「ヤバいっ」と衝撃を受けた。
本を読んでる最中に。
そんな瞬間は滅多にない。
価値観を揺さぶる、これまでの自分の生き方を見直さざるを得なくなる本なんてなかなかない。
私はこれまで通算1000冊以上の本を読んできました。ここでは「ヤバいっ」と衝撃を受けた本だけ厳選して20代の人向けに紹介。
厳選に厳選を重ねました。
ぜひ実際にこれらの本を手に取って読んでみてください。絶対損しません。
➀人生は20代で決まるーTEDの名スピーカーが贈る「仕事・結婚・将来設計」講義
一読の薦め:悲惨な30、40代を送りたくないなら読め!
これ読むと自分の生き方を見直さざるをえなくなる危機感持ちますよ。
この本で印象に残った一節を紹介しておきます。
人生は30歳を過ぎれば、いっきに目鼻がつくと、多くの20代は想像しています。たとえ20代に何も起こらなくても、すべてはまだ30代に起こる可能性があると思っています。
いま決断しなくても、すべての選択肢はずっとオープンのままになっていると楽観しています。
でも選択しないということが、そもそも一つの選択です。すでに選択をしているのです。20代にすべきことをたくさん残しままでいると、30代で巨大なプレッシャーがのしかかってきます。
結婚、住む場所選び、財産を築く、家を買う、人生を楽しむ、大学院に行く、ビジネスを始める、出世、子供の進学や老後のための貯蓄、短期間に2、3人の子どもをつくる。ー『人生は20代で決まる』より
簡単に言うと「人生を楽しく」生きるためにはもっと戦略的に生きましょう。という話です。
誰も悲惨な30代、40代を送りたくないでしょう。そのような将来を避けるための方法について書かれています。
Amazonレビュー見ると、30代でこの本を読んだ人の中には「気分悪くなって不快」と低評価をつけている人もいました。
その人には少し酷ですが、そう思ってしまうのはこの本が指摘している生き方をしてしまったからでしょう。
②日の名残り
一読の薦め:後悔しない人生を送りたい人は読め!
常識に囚われて、というか自分の殻を破ることを恐れて行動しなかったことを晩年に後悔しまくっている英国執事が主人公「スティーブンス」の小説です。著者はノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロ氏です。
本書のテーマはズバリ「無駄にした人生」です。人生を無駄にしたくない人は絶対読みましょう。
正直読んでて、このスティーブンスに無茶苦茶イライラする!
凄く好きで告白したかった同僚の女性がいたのですが「職場でそんなふしだらはダメだ」と別に職場恋愛が禁止されてるわけでもないのに勝手に理由つけて(というか自分が行動しないで良いように言い訳して)告白しなかったり。
スティーブンスはとにかく自分の殻を破ることを恐れて行動しないのです。そしてその行動しなかったことを晩年になって後悔しまくっているという。その辺の心情を描くのが抜群にうまい小説です。
ただ、スティーブンスにイライラする面もありつつ、自分も何かと言い訳して行動しないことってあるなと共感できる面もあるのです。それがこの小説の凄いところです。
ちなみに本書はAmazon創業者ジェフ・ベゾス氏の愛読書。ベゾス氏はこの本を反面教師的に読んでいるようで、自分が「80歳になったときに後悔しない生き方がしたい」と考えてAmazonを起業したそうです。
➂20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
一読の薦め:仕事ができる、クリエイティブになりたい人は読め!
確実にこの本、もっと早くに読みたかった本です。20歳と言わず大学入学時にくらいに読んどきかかったな。
本書では常識にとらわれずクリエイティブになるための方法が書かれています。
でも、なぜクリエイティブじゃないとダメなのか?
クリエイティブだからこそ会社に利益をもたらすアイデア人材、もしくは事業を起こせるからです。社内で「あいつできるな」という人は例外なくクリエイティブな資質を持っています。
それではクリエイティブを損なっているのは何なのでしょうか。
それは常識です。無意識のうちに私たちは自分の「これは、こうあるべき」という常識に従って思考停止してしまいがち。
実際、バカ(失礼w)な人の方が常識に囚われていない分、発想が自由で行動力もあるので事業を成功させている人が多いです。
その常識を解除し、クリエイティブになれる方法をこの本で知ることができます。
クリエイティブになることでなぜ得なのかは本書の以下のフレーズの一節から明らか。
いま、手元に5ドルあります。
2時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか?これは、わたしがスタンフォード大学で実際に学生に出した課題です。
(中略)
おなじ課題を出されたら、みなさんならどうしますか?
いろんなグループにこの質問をすると、たいてい「ラスベガスに行く」とか、
「宝くじを買う」と言う人が出てきます。
ドッと笑いが起きます。
こういった人たちは、大きなリスクを取って大金を稼ぐという、ごくごく低いチャンスに賭けているわけです。次によくあるのは、5ドルで道具や材料を揃えて、
「洗車サービスをする」、あるいは「レモネード・スタンドを開く」といった答えです。
2時間のあいだに、使ったお金よりも多少儲けようという人にとっては、それもいいでしょう。ですが、わたしが教えた学生のほとんどは、こうしたありきたりな答えのはるかに上を行く方法を見つけました。
できるだけ多くの価値を生み出すために、課題に真剣に向き合い、常識を疑った結果――
豊かな可能性に気づいたのです。じつは、大金を稼いだチームは、元手の5ドルにはまったく手をつけていません。
(中略)
では一体、彼らは何をしたのでしょうか?ー『20歳のときに知っておきたかったこと』より
Amazonのレビューを見ても「もっと早くに読みたかった」という声も多数です。ぜひ読んでみてください。
➃あなたの人生の意味
一読の薦め:昨今のインフルエンサーマンセーな風潮に嫌気が差してる人は読め!
この本はインフルエンサーが持てはやされ「目立つが勝ち」といわんばかりの今こそ読みたい本。
現代は「自分が自分が」と自分を押し出すことが推奨される時代です。
おとなしい人でも「自分を前面に押し出して生きていくべきなのかな?」そんな想いを抱かせる時代だと思います。
謙虚を良しとする文化から、
自己顕示を良しとする文化への変遷は実際に起きたらしいとわかっ た。それは「小さい私」の文化から、「大きい私」 の文化への変遷と言ってもいいだろう。文化は、自分をできるだけ小さく見せ、 自分を脇に置くようなものから、自分をできるだけ大きく見せ、 自分を宇宙の中心に置くようなものへと移り変わっていったのだ。
こんな時代だからこそあえて「謙虚」に価値を向けるべきではないかというのが本書の主張です。
実は「謙虚」とは何千年も説かれている古今東西の「人間が上手く生きていくため」の知恵だからです。
「謙虚」さに価値を置くことで人はより幸せに生きることが出来るのです。
人間は謙虚になると、自分がいかに優れているかを証明する必要から解放される。自尊心が強いと、常に飢えに苦しむことになり、また狭いところに閉じ込められて窮屈な思いをすることになる。自分を認めて欲しいという渇望に苦しむのだ。また、常に他人と競争し、他人との違いを際立たせなくてはならないので、行動に自由度が少ない。謙虚になると、他人を称賛したくなるし、また他人と協調する気になる。他人への感謝の気持ちも生まれる。どれもが心地の良い感情である。
ー『あなたの人生の意味』より
⑤反脆弱性ー不確実な世界を生き延びる唯一の考え方
一読の薦め:不安定な時代を生き抜く思考のエッセンスを得たい人は読め!
この本のメッセージは一言で表すと「不安定な世の中ではリスクを味方につける人が生き残る」というもの。
この本は不安定な世の中を「サバイバルする思考法」を与えてくれます。
著者のナシーム・タレブ氏は米国の投資家兼作家。なんと2008年のサプライムローン危機を予言しています。
しかも、タレブ氏はその危機に賭けて大もうけしたのです。
リスクをむしろ自分の利益にしてしまう概念をタレブ氏は「反脆弱性」と名付けています。
衝撃を利益に変えるものがある。そういうものは、変動性、ランダム性、無秩序、ストレスにさらされると成長・繁栄する。そして冒険、リスク、不確実性を愛する。こういう現象はちまたにあふれているというのに、「脆い」のちょうど逆に当たる単語はない。本書ではそれを「反脆(はんもろ)い」または「反脆弱」(antifragile)と形容しよう。
反脆さは耐久力や頑健さを超越する。耐久力のあるものは、衝撃に耐え、現状をキープする。だが、反脆いものは衝撃を糧にする。
ー『反脆弱性(上)』より
反脆弱性とはつまり危機、ストレスなどを逆に自分の成長の養分にする手法です。そのためにはリスク、不確実性を恐れず利用する姿勢が求められます。
キャリアにおいてもこの反脆弱性は重要。たとえば大企業の社員はもはや安泰ではない。リストラで大企業から放り出されると再就職も難しいというのは誰しもが知っている事実でしょう。
誰しもがリスクや不確実性に耐性をつけておくことが重要です。
でも一体どうすれば?
本書ではその方法についても色々と解説されており、中でもバーベル戦略などは面白いです。
自分の時間や資産の85%〜90%をリスクが低くリターンの少ない資産に投資。残り10%〜15%をリスクは高いがリターンが多い投機的資産に投資する考え方です。
これはキャリアにも応用できるでしょう。普段の生活では安定した仕事をしつつ、副業として成功するかどうかは確かではないがリターンの大きい副業や起業に時間を充てるのです。
リスクを直視し、受け入れる姿勢こそが私たちを強くします。
20代はホントにあっという間に過ぎるよ
僕は今回紹介した本をもっと早くに読んどけば良かったとマジで後悔してます。
それくらいこれらの本を読んでおけば20代という貴重な時間をもっと濃密なものにできたように感じているからです。20代はホントにあっという間に過ぎますよ。
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義