昔々、僕は田舎ヤンキーだった。
大学入学当時の僕はクソ田舎から都会に出てきたばかりでもちろん英語を話せる状態にはなかった。
「英語なんて話すか!このウンコ野郎!」と叫ばんばかりである。
しかし下心が僕の至る部位を強烈に駆動させた。
何を間違ったか筆者は留学生と交流するサークルに参加することになったのだ。
そのサークルには半端なく美人なエストニア人の留学生がいた。
強烈に彼女に惹かれたのだが僕は英語で全くコミュニケーションがとれない。結局、英語が流暢な別の日本人学生に彼女を取られてしまったのだ。
この失恋をキッカケに僕は英語の勉強に猛烈に励むことになる。
毎日3時間の学習を半年間ほぼ休みなく継続したところスラスラ英語が出てくるようになった(風邪ひいて寝込んだ時以外勉強は休んでない)
本記事ではその際に僕が採用した英語勉強法、使用した本・アプリを紹介する。十数種類試したがハズレもあった。ここでは確実に英語力向上に役立ったという本・アプリのみ紹介している。
ちなみに僕は今では英日翻訳もしているし海外のカンファレンスに行って英語で取材している。
直近では海外のスタートアップのサービスを日本語にローカライズする仕事もしている。
アウトプットが重要?インプットが重要?
英会話でまかり通っているとんでもな説に「英語はとにかく話せ!アウトプットすればうまくなる」というものがある。あまりにもお粗末な根性論である。
アウトプットばかりでは
How are you?
I’m fine.
みたいな会話レベルから抜け出すことができない。そんなレベルだと楽しい会話は成立しづらい。
断言できるが僕を含めた大半の人は「とにかく話すだけ(アウトプットのみ)では絶対に英語は上手くならない」。
当たり前だがインプットがなければアウトプットは出てこない。前提として以下の様な大量のインプットが求められる。
・文法を総復習して身に染みるレベルまで叩き込む
・英単語/英熟語を常に増強する
・英語の発音の規則を知る
・リスニング/シャドーイングをひたすら繰り返す
アウトプットももちろん重要である。
インプットした文法、英単語/英熟語をフル活用して英語を話したり英作文などアウトプットの機会を持つようにする。
アウトプットすることでこそ自分の英語力に足りていない点を認識でき、そこを補強する学習ができるからだ。
行き当たりばったりではなく戦略的に英語の勉強をしよう。以下の様なサイクルを回すと良い。
①インプットー読み、聞きで文法や英単語を叩き込む
文法や英単語をインプットするのに使用すべき本を紹介する。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
まずはどんどん話すための瞬間英作文トレーニング で徹底的に中学英語レベルの簡単な英語回路を形成することから始めよう。
私たちは中学、高校で英会話に必要な最低限の英語文法をすでに学習済みだ。
なので
中学レベルの英語文法なんて知ってるよ
って人も多いかもしれない。
が甘い。甘すぎる。
高校初級レベルの英語でもスラスラ出てこないものだ。
あなたは下の日本語文を瞬時に英語に訳せるだろうか?どうだろう?日本語を瞬間で英語に変換できるだろうか?
TOEICで高得点のスコアだとしても上の日本語の文を瞬時に英語として訳せない人は多い。実際僕はそういう友人・知人を大学で数多く見てきた。
上の文法なんて高校初級レベルだ。そのレベルの文法が自分のつかえる英語として定着していないのが問題なのだ。
特徴①脳裏に染みつくレベルで英語が定着
中学生レベルの文法を脳裏に染みつくレベルで定着させるのに役立つのがどんどん話すための瞬間英作文トレーニング だ。
左ページに日本語の文章、右ページに英語の文章がある。左の日本語文を見て自分で瞬間英作文をしてみて右の英文で答え合わせをする。
中学生から高校生レベルの簡単な文法を駆使して英文を組み立てるトレーニングを積めるようにデザインされている。
特徴②音声を活用して瞬間英作文
どんどん話すための瞬間英作文トレーニングの付属音声では日本語の音声を読み上げた後に英語の音声を読み上げてくれる。
日本語の音声を聞いてる間に自分で瞬間英作文を行い、その後に英語の音声が流れるので答え合わせができる。
僕はこの音声を通学の間や寝るときに流して瞬間英作文に1日1時間取り組んだ。
するとこの瞬間英作文を1か月やりこんだあたりから少しずつ効果を実感でき始めた。外国人留学生と話すときにも英語が自然と口をついて出てくるようになったのだ。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニングと併せて取り組みたいのが中学・高校の英文法の再復習いやいや俺大学受験もしたし中学英文法の復讐なんていらねー
と思ってる人。
基礎を舐めすぎだ。
中学英文法という基礎を固めておくと高校英文法の理解は圧倒的に楽になる。高校英文法という基礎ができていると英語の読み・聞き・話し・書きの英語力全体が底上げされる。
効率良く英語を習得したいのなら中学英文法という基礎の基礎は抜きにできない。
基礎固めには以下の教材がオススメだ。
中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。
中学 英語を もう一度ひとつひとつわかりやすく。は中学英文法を短期間で復讐するのに最も良い教材だ。
特徴①中学レベルの英語を網羅
be動詞の基礎の基礎から現在完了形、関係代名詞など英語を話すうえで必須の中学英文法が網羅されている。
特徴②構成が素晴らしい
左ページが文法解説となっており右ページがその文法理解をチェックできるテストという構成となっている。読みやすく文法への理解を深めやすい。
特徴③音声付き
全文に音源がついている。音読&リスニングの勉強がやりやすい。
高校 英文法を ひとつひとつわかりやすく。
高校 英文法を ひとつひとつわかりやすく。は高校の英語を短期間で学習するのに最適だ。
特徴①コンパクトなので挫折しにくい
ForestやNextStageだと分厚すぎてやる気が失せる。
一方、高校英文法をひとつひとつわかりやすく。はわずか150ページに高校英文法がまとめられており、1日2~3時間勉強すればだいたい10日間位で終わる。
特徴②構成が素晴らしい
左ページが文法解説となっており右ページがその文法理解をチェックできるテストという構成となっている。スムーズに文法への理解を深められる。
特徴③音声付き
全文に音源がついている。音読&リスニングの勉強がやりやすい。
フォニックス<発音>トレーニングBOOK
フォニックス<発音>トレーニングBOOK (アスカカルチャー)
日本人の英語の発音は日本語という母語にかなり影響されてしまっている。これを正しい英語の発音に矯正する必要がある。
発音が間違っているとネイティブ相手に話が通じないどころかネイティブが話す英語の発音も聞き取れない。
会話すら成立しなくなってしまうのだ。
たとえばマクドナルドMcdonald’sの発音は英語だとマッダーナゥズだ。
しかし日本語だとマクドナルドと発音する。これは日本語特有の子音の後にaiueoの母音を挿入する規則ゆえだ。
以下のように子音の後に母音を挿入している。
Macudonaludo‘s英語の発音は単に英語を聞いてるだけでは習得できない。その規則性を学ばないといつまで経っても発音は間違ったまま
本書で英語の発音の規則をしっかり叩き込もう。口の開け方、舌をどう使えば良いかなど正しい発音の仕方の解説がくわしい。もちろん音源もついている。
DUO 3.0
泣く子も黙る名著DUO 3.0
Duo3.0の例文をスラスラ口に出せるくら習得したらすでに英会話力はかなり伸びているはずだ。
特徴①効率的に単語と英熟語を増強できる
Duo3.0が凄いのは1600の英単語、1000の英熟語が560の英語の短文に凝縮されている点だ。
また掲載されている英文はネイティブスピーカーがすべて自然な文章どうかチェックしているので安心だ。
特徴②音声付き※要CD購入
560の短文すべての音源が収録されている。短文を熟読して理解した後はDUO 3.0 復習用音源CDで短文の音読をしよう(シャドーイング)。
シャドーイングとは、英文の音声が流れたらすぐに後ろを影(shadow)のように追いかけて音読する練習だ。
数百回繰り返しシャドーイングしたらその短文が口からスラスラ出るようになってくる。Duo3.0はシャドーイングに最適な名著だ。
※注意
Duo3.0を使うには前提として大学受験レベルの基本英単語をすでに習得していることが必須。
基本英単語を習得するには「ターゲット1900」が便利だ。
↓復習用音源CD
1分間英語で自分のことを話してみる
英文法や英単語を一通り身に着けた段階で仕上げとして使える教材が1分間英語で自分のことを話してみるだ。表紙は若干素人感が漂うものの内容は素晴らしい。
著者自身の経験談が興味深い。
著者は大学の授業で一言も英語が話せなかったことにショックを受けて英学習に打ち込むことに。
しかし、なかなか英語は上手くならない。英語が話せるようになった最大の転機は英語のスピーチコンテストだった。著者はスピーチコンテストに向けて猛練習を実施。その結果が実りスピーチコンテストでは3位に入賞した。
さらに驚くべき変化があった。スラスラと英語が出てくるようになったのだ。
で筆者は英語学習における重要な事実に気づいた。
英語を話せる人というのはそもそも英語で話すネタをいくつも持っているという事
英語を話せる人は一から内容を考えて話しているわけではない。何パターンかのストーリーを英語でもスラスラ話せるくらい自分のものにしている。
本書「1分間英語で自分のことを話してみる」を使って様々なトピックの会話のネタを揃えておくと良い。
本書には家族、趣味、仕事など40のトピックがある。面白いのがトピック毎に賛成・反対の両方の切り口でスピーチが掲載されている。
たとえばトピック「旅行」だったら
パターンAは「旅行は大好きです」
パターンBは「旅行するより家でゆっくり過ごしたいです」
賛成・反対の両方の切り口が用意されている。自分に合っているパターンの方を選択して徹底的に音読して自分のものにしてしまうと良い。
少し英文をアレンジして自分のネタにするのも良いだろう。
➁アウトプットー話す、書くことで不足している英文法、英単語を認識
英文法、英単語をインプットすると同時に定期的に話したり書いたりするアウトプットの機会を持つようにする。
インプットしただけでは宝の持ち腐れだ。積極的に使わなければ意味がない。そしてアウトプットすることでこそ自分の英語力に足りていない点を認識でき、そこを補強する学習ができる。
アウトプットに役立つアプリ・オンライン英会話一覧
スタディサプリEnglish
リクルート社が開発している英語学習アプリ「スタディサプリEnglish」はアウトプットツールとしてかなり優秀だ。以下5つの機能がある。
(1)内容理解クイズ
(2)ディクテーション
(3)会話文チェック
(4)なりきりスピーキング
(5)クイックレスポンス
(4)なりきりスピーキング
スマホ画面に表示される英文を発音。
すると発音を「OK!」・「Good!」・「Great!」の3段階で評価してくれ発音の悪い箇所を指摘してくれる。またお手本の発音を聞くことも可能だ。
(5)クイックレスポンス
スマホ画面に表示される日本語の文を瞬時に英文にする訓練を声を出して行う。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング をやり込んでいる人は瞬間英作文はかなりできるようになっているだろう。最終チェックとしてこのクイックレスポンスを使用すると良いだろう。
スタディサプリEnglishはスマホアプリなのでいつでもどこでも使用できるのが良い。
<料金>
月額980円
一括12か月分を払うと9300円で
月額775円
となる。
なお一括12か月分払いで途中解約したい場合の返金保証もあるとのこと。
スカイプ英会話スクール
アウトプットの場としてスカイプでできるオンライン英会話を利用した。値段だけで決めるのは避けたほうが良い。
自分の英語力が向上するのに資するかどうかという観点から選ぶべきだ。
以下のスクールが講師の質が高く、アウトプットの場として最適だった。
神コスパ!DMM英会話
DMM英会話はとにかく話すアウトプットがしたい人にとって神コスパなスクールだ。
<料金>
スタンダートプラン月額5980円で1コマ25分のレッスンを毎日受講できる。
また英語圏出身のネイティブ講師の授業もしくは日本語講師の授業でもプラスネイティブプラン月額1万5800円で毎日受講できる。
何より講師の質が高い。これは合格率5%の採用試験を実施しているからこそだろう。
とにかく会話を中心にアウトプットしたい人にとってはコスパがかなり良い。また教材は講師に自分の使っている教材を共有して講義に使用することも可能。
試しに一度無料体験レッスンをやってみてはいかがだろうか。
ベストティーチャー
まず授業の前にテーマを決めて英作文を自分でやっておく。その英文をベストティーチャーの講師に提出すると添削してくれる。
アウトプットの練習と自分の英語の改善点の認識が同時にできるのが秀逸。
添削された英文はPDFでダウンロードでき機械音声でリスニングすることも可能。講師との授業ではその英文をもとに会話を繰り広げる。
<料金>
通称英会話コースは月額12,000円で受講回数制限はない。
僕は1週間に2、3回ベストティーチャーの授業を受けた。かなりお買い得だ。
試しに一度無料体験レッスンを受けてみてはいかがだろうか。
ワールドトーク
ワールドトークには日本人講師が多く在籍している。会話をしながらも英文法で誤っている点を指導してもらえる。
また特に僕が集中してやってもらったのが英語の発音の矯正だ。ワールドトークでは発音の矯正を得意としている講師が多数揃っている。
ちなみに日本人講師だからと言って日本人英語を話すわけではない。ワールドトークの日本人講師はネイティブの様な英語を話す。
<料金>
先に購入したポイントで1コマ25分の授業を購入する料金プラン。
授業を購入にするのに必要なポイント数は講師によって変わってくる。一般的な講師だと650ポイント、英検やTOEICも指導できる中堅の講師だと1500ポイント、指導歴がかなり長いベテラン講師だと2000ポイント必要となるといった感じ。
イチ押しコース月額6000円だと6500ポイントが付与される。中堅の講師だと4回授業を取れる計算だ。僕はだいたい週一ペースで中堅講師の授業を受けた。
③インプットー不足している英文法、英単語を補強する
アウトプットで不足している英文法、英単語を認識したのちはその不足してるポイントを補強していく。
インプット→アウトプット→インプットのサイクルを回し続けることが英語学習では大切だ。
英語学習に徹底コミットせよ!
毎日3時間の英語学習を半年間継続できたならあなたはそこそこ英語を話せるようになっているはずだ。
時間を費やすことなく英語学習は上達しないと言い切れる。もし半年間継続できないというならば短期集中で10時間×3か月くらいのコミットは求められる。
ただコミットした後はかなり楽になる。
映画を観ても字幕なしでかなりの英語を聞き取れるようになっているだろう。そして留学生とも詰まることなく会話をできるようになっているだろう。
日常的に英語で映画を観たり読書したり外国人と交流する機会を持てば学習時間を英語に割かずとも英語力は維持されることになる。
最初が肝心だ。インプット→アウトプット→インプットのサイクルを回す正しい学習法で効率的に英語を身に着けてしまおう。
▼記事中で紹介した本・アプリ・オンライン英会話一覧