「今日も頑張るぞ。おーおーおー」
午前6時。兵庫県某市にある某イタリアンチェーン店のサラダ工場内に円陣を組んだおばさんたちの掛け声がこだました。
そこにポツンと1人の少年が混じっていました。10年以上前の筆者です。
私は高校を卒業してから大阪の大学に入学するまで1カ月ほどあったので地元でアルバイトとして働くことにしたのです。
人生で初めてのアルバイト。自分の手で初めて稼いだ経験でした。
業務内容はベルトコンベアに流れてくるレタスの中で傷んでいるものを除けるという極めて単純なものでした。まさに単純な肉体労働です。
そのサラダ工場で働いていた人は50代~60代のおばちゃんたちで凄く良い人ばかりでしたね。「○○君大丈夫?」といつも気にかけて声をかけてくれました。
サラダ工場はサラダが腐らないように冷房がギンギンに効いており寒くてたまらない。しかも8時間立ちっぱの仕事なのでなかなかに身体に堪えました。
10代だった私ですらかなりしんどかったわけで50代~60代のおばちゃんたちにとってなかなかに過酷な仕事なはず。
それで時給はいくらだったのかというと900円ちょっと。これだけ身体への負担があって時給900円は安いと今振り返っても思いますね。
あくまでも1か月だけのアルバイトと思ってやっていましたので継続できましたが、サラダ工場で1年勤務だとまずメンタルがやられていたと思います。
個人的にそのきつさは「変化の無さ」にあったように思います。ベルトコンベアに流れてくるレタスの中で傷んでいるものを除ける作業をひたすらやるわけですが本当に変化がないのです。
創意工夫は求められておらず、とにかく機械の様に作業を正確にこなすことだけが求められます。
サラダ工場でのアルバイトの後、私は大学生になり社会人になりいくつか肉体労働経験を経ました。その中で私はこの肉体労働を長く続けることの取り返しのつかないデメリットを知ることになります。
特に仕事人生の先が長い若者はこのデメリットを理解しておいた方が良いと思いますので今回、私の経験をシェアします。また肉体労働がなぜきついのか、肉体労働を早くやめるべき理由についても解説します。
筆者プロフィール
大学卒業後、派遣の携帯販売員でキャリアをスタート。その後、求人広告ライター、Webディレクターを経て現在は企業のWeb集客の助っ人や自身で複数のサイトを運営して生計を立ててます。
講談社の現代ビジネスでもペンネーム若旦那で連載中です(以下リンク)
(https://gendai.ismedia.jp/list/author/wakadannna)
Twitter:@Do9odyoxMHd4OHI
労働には肉体労働と知識労働の2つがある
私は某イタリアンチェーン店のサラダ工場を後にし、晴れて大学生になりました。
居酒屋バイト、着ぐるみバイト、内定0で大学を卒業してフリーターになってからは〇田電機で携帯販売の仕事に従事しました。
求人広告ライターとして文字起こしの仕事などもやりました。
一貫して肉体労働をやってきたわけです。
「えっ?ライターは違うんじゃない?」という声も聞えてきそうですが、音声の文字起こしをするなどマニュアル的な作業が多い仕事は紛れもない肉体労働です。
ここで一度労働の種類について整理しておきましょう。
経営学のドラッカー大先生によると大きく分けて以下の2つに分類されます。
肉体労働:マニュアルに沿ってできる仕事を担当する労働
知識労働:専門知識を特定の仕事に応用して成果を出す労働
つまり私がやっていた音声の文字起こしのライターはデスクワークではあるものの、マニュアルに沿って誰でもできる仕事でありどちらかというと肉体労働に分類されます。
居酒屋バイト、着ぐるみバイト、携帯販売などすべて肉体労働の要素が強いですね。
肉体労働の共通点は総じて報酬が低めなことでした。報酬が上がったとしても微々たるものであり一定ラインで頭打ちしました。どの企業においても報酬に大差はなかったです。
「変化の無さ」も肉体労働の特徴です。前述したようなベルトコンベアで流れてくるレタスの中で傷んでいるものをひたすら除け続ける単純作業です。創意工夫は求められていません。
一方で知識労働の場合、成果を出す、目的を達成するための方法は自分で考えて遂行することになります。現在、私はWebマーケターとして働いていますが無茶苦茶頭を使いますし創意工夫が求められます。自分の頭の知識・知見をフル稼働させ問題解決したり成果を出すのが知識労働です。
たとえばですが経営者などは知識労働の最たるものですよね。他に医者、経営コンサルタント、ITエンジニア、Webマーケターなどは自分の頭に蓄積した専門知識を活用して成果を出していく仕事になります。創意工夫は必須です。
肉体労働から早めに知識労働に移行すべき理由
肉体労働はマニュアル的にこなすことができる仕事が主なために比較的誰でもすぐに仕事を覚えて仕事を遂行することが可能です。
たとえばウーバーイーツの配達などは肉体労働に分類できます。
配達員用のアプリが目的地へナビゲートしてくれますし配達のための一通りの作業を覚えば誰でもすぐに始められます。それゆえ人気の仕事となっていますね。
ただし、誰でもすぐ始められるということもあって配達員をやる人が急増しており、配達報酬が引き下げ始められる流れが出てきています。
肉体労働は誰でもできる仕事であることが多く報酬が低かったり、引き下げられやすい仕事と言えるでしょう。
今稼ぐ必要がある場合において肉体労働はうってつけの仕事です。すぐ働き始めることができ、すぐお金をもらえますからね。
しかし、長期的な視点で考えるとあまり良い選択ではなくなります。
なぜなら肉体労働は積み重なっていくものが少ないからです。歳を取ってから「クビになったら再就職先見つからないし、どんだけ仕事きつくても今の会社にしがみつくしかない」みたいなことになりがちだからです。
肉体労働は他の人に代行されやすい仕事です。企業も若い人をドンドン採用していきますし代わりはいくらでもいるというのが実際のところ。だから歳を重ねたとしても給料は上がりづらいのです。
長期的に考えるとやはり自分に知識・スキルが積み上がっていく知識労働へと早めに移行すべきでしょう。
知識労働の場合は知識・スキルを積み重ねれば積み重ねるほど労働市場における希少性が高まりそれに伴い報酬も上がりやすいです。
たとえばですがITエンジニアの場合ですと2、3年実務経験を積めば年収500~600万円もらえるのは極めて普通です。Webマーケターにしても同様です。
さらにその知識・スキルを武器に独立することも容易です。たとえばITエンジニアであれば受託開発をする企業を立ち上げたり、WebマーケターであればWebマーケティング支援をする企業を立ち上げるのはザラにあることです。
知識労働者としてキャリアを積んでいくとより人生を有利に立ち回りやすくなります。
肉体労働者が未経験からでも入っていきやすい狙い目の知識労働はIT職種
私は内定0で大学を卒業し、その後は携帯販売や求人広告コピーライターという名の肉体労働に従事していました。
それゆえ20代中盤あたりまではずっと知識労働者ではなかったのです。
しかし私の内なる声(笑)が「お前、このままでいいんか?」と言ってきたんですね。自分としては将来の展望が見えず何か悶々としていましたので新しいことを始めなければと思ってました。
そんな時に思い切って自分でブログやWebサイトを複数立ち上げて運営する中でWebマーケティングを学んでいきました。これが知識労働者に移行する最初のキッカケだったと思っています。
ブログやWebサイトを立ち上げるのはさほど難易度が高いわけではないです。でも、日々試行錯誤して記事を書いていったりWebサイトをカスタマイズしたりしていくうちにWeb関連の知識はもりもり蓄積され特にWebマーケティングスキルが伸びていきました。
集客を0からコミットしてやれる人ってあんまり多くなく、クライアント企業の集客を支援するようにもなりました。
IT企業と仕事でお付き合いする中で分かったのがはITエンジニアやWebマーケター、WebデザイナーなどのIT職種は採用したい企業が無茶苦茶多いということです。その割に知識・スキルが十分にある人材は圧倒的に不足しています。
これらのIT職種について実務経験を数年積むと労働者として人生最大のモテ期が来ることでしょう。知識・スキルが一定レベルあるIT職種の人材は引っ張りだこ状態なのです。報酬も満足いく額をもらえるはずです。
またこれらの職種が良いのは人手不足ゆえに”実務”未経験でもスクールにおいてある程度、スキル・知識を身につけていれば割とスンナリ採用してもらえることです。
ITエンジニアやWebマーケター、WebデザイナーなどIT職種は肉体労働者から知識労働者に移行する上では強くおすすめできる職種です。
これらの職種について詳しくはこちらの記事「未経験ノースキルでも転職できる仕事3選【採用視点で厳選】」を参考にしていただければ幸いです。
まとめ
現在、肉体労働者である人は数年計画で知識労働者に移行していくことを強くおすすめします。経済的にも精神的にも人生が結構イージーに感じられるようになるかと思います。
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