ウソみたいにコンプレックスが解消された話【バンデューラの自己効力感】

 

カナダの心理学者アルバート・バンデューラをご存知だろうか。
知っておいて確実に損はない人物である。

20世紀でフロイト、スキナー、ビアジェに次いで心理学の発展に貢献したとみなされている存命の心理学者だ*1。

アルバート・バンデューラ-wikipedia

バンデューラの功績は人間が「コンプレックスを解消し、自分に自信を持てるようになる方法」を科学的に体系化した点にある。

その方法を「案内付き習得」という。

実際、バンデューラは「案内付き習得」を使って数千人もの被験者が抱えていたコンプレックスを解消し「私は変われる、状況を変える能力がある」と自信をつけさせることに成功している。

何よりすごいのが「案内付き習得」は誰でも使える再現性がある方法であることだ。

異性が苦手
太っているので自信がない。
人前で上がってしまう。

いろいろとコンプレックスがあるだろう。
しかし、それらのコンプレックスは「案内付き習得」によって解消できる。

以降ではバンデューラが編み出した「案内付き習得」を参考に「ステップを踏んでコンプレックスを克服・解消し自信をつける方法」を紹介する。

また僕自身の「案内付き習得」体験談も最後に書いた。

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「案内付き習得」ステップを踏んでコンプレックスを克服・解消する


「案内付き習得」というのは簡単に言えば「ステップを踏んでコンプレックスを解消する」
こと。

たとえば、ヘビ恐怖症を克服させた話が有名だ。

バンデューラはヘビ恐怖症の被験者に向かって「一緒にヘビのいる部屋に行きませんか?」と尋ねる。

被験者は十中八九「絶対に無理です!」と応える。

そこで、まずバンデューラは被験者ができる限り最もハードルの低いことをさせた。

➀マジックミラー越しにヘビを抱えている男性の姿を見させる

被験者はヘビが男性の首に巻き付いて窒息させると信じている。しかし、ヘビは決して男性の首を絞めつけることないのでヘビは凶暴ではないと理解する。

②ヘビに近づけさせる

被験者をヘビのいる部屋のドアの近くに立たせる。もし怖がっているなら被験者のそばに一緒にいてあげる。次にどんどんヘビに近づいていき最後にはヘビの横に立たせる。

➂最終的には防御服と分厚い手袋を手にはめてヘビに触る

ここまで行けばヘビ恐怖症は解消される。

さらに、こっからが本番だ。

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コンプレックスを解消すると自信(自己効力感)を得られる

バンデューラはヘビ恐怖症を克服した後、被験者がどう変化したのか追跡調査を実施した。

なんとヘビ恐怖症を克服したことによって被験者らは「私は変われる、状況を変える能力がある」と自信を獲得したことが明らかになった。被験者の生活全般における行動や態度が前向きになったのだ。

人前で堂々と話すようになったり、乗馬をしたりと新たなことにチャレンジするようになったのだ。

「自分は変われる、成長できる」この自信のことをバンデューラは「自己効力感」と呼んでいる。

バンデューラによると自己効力感を形成する要因は4つあり上から順に強力とのことだ。

➀成功経験ー自らで何らかの成功体験を得る。
➁代理経験ー身近な他人が成功している様子を見ることで「自分もああすればできるのだな」という感覚を得られる。
➂言語的説得ー「あなたならできる」と他の人から励まされることで「自分もやればできそう」とう感覚が得られる。セミナーや自己啓発本などが言語的説得に相当するだろう。

➃生理的情緒的高揚ー酒やドラッグで気分が高揚すること


自己効力感を獲得するには➀成功経験が必要だ。とりわけポイントなのは「コンプレックスを持っていること」を克服する成功体験であることだ。

サルサダンスが「案内付き習得」として効果を発揮した

僕もこの「コンプレックス」を解消することで自信がついた経験がある。

正直ぶっちゃけると僕は恋愛というか女性が苦手だった。
恋愛で色々トラウマがあり、女性との会話も好きではなかった。

しかし、このコンプレックスこそが僕の生活全般に暗い影を落としていた。
おそらく本能的に男としての自信を持てなかったからだろう。

サルサダンスを習い始めたことでこのコンプレックスを解消できた。知らず知らずのうちにサルサダンスがバンデューラの「案内付き習得」の役割を果たしていたのだ。

サルサダンスを踊る筆者


男女のペアダンスであるサルサダンスでは大勢の女性と踊ることになる。
最初こそ緊張したものの女性と接する苦手意識はどんどん消えていった。

さらにサルサダンスはペアダンスであるがゆえ、女性と一緒に協力しながらダンスを作り上げていく。

僕は女性は大切な仲間という感覚を強く持つように至った。

この女性への苦手意識を克服した時に自分は変われるんだ!と「自己効力感」を獲得したと断言できる。

何かコンプレックスのあることがあればそれこそ自信をつけるチャンスと考えてみるべきだ。

筋肉がなくて自分の体にコンプレックスがあるのなら腕立て伏せを1回で良いからやっててみる。
そうやって日々小さな成功体験を積み重ねることで「自分なら成し遂げられる」という自己効力感を獲得できるだろう。

*1:2002「The 100 most eminent psychologists of the 20th century」Steven J. Haggbloom Western Kentucky University
補足)ちなみにバンデューラは存命の心理学者でありスタンフォード大学で研究を続けている。

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