救世主ネオ
ネオニートと聞くとマトリックスのネオを連想してしまう自分がいます。
それはさておき救世主ネオニート。いやネオニートって何なのかについて。
そもそもニートとは何なのかですが「15歳から34歳までの家事・通学・就業をせず、職業訓練を受けていない人のこと」です。
ではネオニートとは何なのか?
ネオとはギリシア語のΝέοで「新しい」を意味する語です。つまりネオニートとは「新しいニート」のことを指します。
ニートと違ってネオニートの何が新しいのかというと「収入源を持っていること」にあります。傍から見るとネットに張り付いてるだけで、何してるのかよく分からないものの生きていける収入源を確保している点が異なるわけですね。
筆者も一応ネオニートに分類されますので今回、ドヤ顔でネオニートとは何なのか、その生態について、ネオニートになる方法について語りたいと思います。ネオニートならではのつらさについても触れておきます。
こんなことを言うのもなんですが個人的に自分は家にひきこもっている「家畜」だと思っています。そして結論から夢のないことを言ってしまいますがネオニートは万人にはおすすめしないです。「家畜」耐性のある人におすすめです。
筆者プロフィール
大学卒業後、派遣の携帯販売員でキャリアをスタート。その後、求人広告ライター、Webディレクターを経て現在は企業のWeb集客の助っ人や自身で複数のサイトを運営して生計を立ててます。
講談社の現代ビジネスでもペンネーム若旦那で連載中です(以下リンク)
(https://gendai.ismedia.jp/list/author/wakadannna)
Twitter:@Do9odyoxMHd4OHI
ネオニートとは-インターネットの時代に生まれるべくして生まれた新人類
まずニートという言葉がメディアで頻繁に利用されるようになったのは2003年前後になります。
元々はイギリスでNot in education, employment or trainingの頭文字を取った労働政策の単語「NEET」として使用されました。
それが日本に輸入されて現在の「ニート=15歳から34歳までの家事・通学・就業をせず、職業訓練を受けていない人」として定着しました。
その当時はインターネット上で収入を得るのはまだ今ほど普及していなかった時代です。
当時はECサイトの黎明期ですね。とにかく商品をECサイトに並べておけば売れるような時代です。
ただしECサイト以外のインターネットから収入を得るブログやアフィリエイトやYouTubeが一般的になるのはもう少し後になります。
そんなインターネットで収入を得る機会が少ない時代においてはネオニートみたいな生き方自体が難しかったわけですね。
ニートは救世主ネオニートにはなれずニートとして「怠惰で何もしない非生産的な人間」とレッテルを張られ続けていたわけですね。
流れが変わり始めたのはインターネットがより身近になった頃からかなと。
具体的な年度は言えませんが、スマホでインターネットを常時使用する人が増大した頃でしょう。体感的には2012年あたりかと思います。あのあたりでアイフォンが大流行しましたよね。
とにかくネット上のコンテンツを消費したり、ネット上で商品サービスを購入する人が増えたわけです。
普遍の真理ですが、人が集まるところにお金が集まります。ネットに人が集まり始めるとネット上でのお金の動きが活発化します。
そんな時代の趨勢に乗ったのがネオニートかなと。ネオニートとはある種、このネット上のコンテンツを生産する人だったり、ネット上の商品・サービスの流通に関わってる人だったりします。
ネオニートには元ニートだった人もいるでしょう。ニートの中には、組織で働いたり、人と関わったり、出勤して働くのが苦手な人が結構います。
でも黙々と文字を書いたり、プログラミングでWebアプリ開発したり、ユニークな動画を作成するのが得意な人は結構な割合でいます。
私は複数人のニートもしくはネオニートを知っていますが、集中力が半端ない人って結構いるんですよね。文章力が小説家並みだったり、洞察力がその辺の大学の教授以上に優れていたり、秘めたる才能の持ち主が多いです。
そんな彼らが熱中できかつ換金できる「何か」を見つけると一気に稼げるようになる。それがネオニートかなと。
以降では具体的にネオニートの収入源に迫ってみます。
ネオニートの収入源
ネオニートは基本、ネットとリアルの間に発生しているゆがみ、差異を活用して価値を生みだし稼いでいます。
中世の商人もインドでしか取れなかった胡椒をヨーロッパに輸入して利益を上げていましたよね。ヨーロッパでは肉を美味しく食うために胡椒がバカ売れで利益上げまくりだったのですね。地理的な差異を利用した商売です。ネオニートのやってることも本質は同じです。
たとえば、ブログであればネット空間にない情報をリアルから仕入れてその情報を読者が読みやすいように編集してネット空間に提供することで価値を生み出しています。
転売であればリアル店舗において安くなっている商品を買い取ってネットで売ることで収益を上げるなど。
こんな感じでネオニートはネットとリアルのゆがみ(差異)を利用してゲリラ的に稼いでいるわけです。これらも立派な商売です。
ネオニートの収入源は以下5つに分類できるでしょう。
1.ブログ
2.YouTube
3.転売
4.FX・仮想通貨のトレード
5.ECサイト運営
1.ブログ
ブログを開設して、大量に記事を書きGoogleアドセンスやアフィリエイト広告を載せることで稼いでいるネオニートはかなりの数いるでしょう。
根気強く上手くやれば人が1人生きていけるくらいはブログで稼げるからです。月100万円稼いでるようなネオニートは割とたくさんいます。これ冗談ではなく本当に普通にゴロゴロいますし特段その人の能力が高いわけでもないです。
文章を書くのがそこまで苦ではなく改善し続けられる人ならまず稼げます。
ただしGoogleというプラットフォームに依存していますのでGoogleの検索アルゴリズムによって稼ぎが吹っ飛ぶことは多いです。
先々月は100万円でも今月は10万円みたいなことも普通に起きます。よって給料が保証されている正社員よりもこのブログ系ネオニートは大変な立場にあると思います。
2.YouTube
ネオニートの中でも顔出しOKだったり、話すのが得意な人はYouTube系ネオニートになる傾向が強いですね。
ただし合成音声で原稿を読ませて動画を量産して稼いでいるネオニートもいます。
話は少し逸れますがブログで稼げなくなったブログ系ネオニートや別の収益源を確保したいと考えたブログ系ネオニートがYouTube系ネオニートに変身している例も多数あります。
YouTubeにせよ原稿つまりテキストに沿って動画を制作するわけですのでブログでの経験が活きてるようです。
3.転売
今も根強く稼げるのが転売です。こちらも根気強くやれる人は月数十万円稼いでいる人は多いですね。
色んなバリエーションがありますが、1つ私の知る転売系ネオニートの手法を話せる範囲で話しましょう。
家電量販店にはネット上の価格よりも異常に安い価格で販売されている商品がたくさんあります。その商品をまとめ買いしてAmazonで販売するのです。
家電量販店には在庫過剰になってる品物が定期的に出てきます。店としては早く売り切りたいこともあってその商品の価格をグッと下げるのですね。
転売系ネオニートは時間はたっぷりあるわけで家電量販店を月に何百回も訪問してこの価格が異常に安くなっている商品を見つけ出してまとめ買いします。そしてアマゾンで販売します。
商売の基本的ルールは「安く仕入れて高く売る」です。転売も立派な商売です。転売出身の起業家も多い様に思います。
4.FX・仮想通貨のトレード
FXや仮想通貨で稼いでいるネオニートもいます。これで成功してるネオニートは半端でない金持ちが多いですね。
FXとは「Foreign Exchange」の略称では「外国為替取引」を意味します。FXにせよ、仮想通貨にせよ通貨の売買な点「安く買って」「高く売る」ことで収益を上げています。
この種のネオニートは私は1人だけ知っています。家にお邪魔したところ、FX用と思われる液晶ディスプレイが5台くらい並んでいました。
稼ぎも多い分、損失額もとんでもないのでFXは精神的にタフでないと持たないでしょう。
5.ECサイト運営
小規模なECサイト運営はネオニートが手を出しやすいビジネスですね。
実例を1つ挙げましょう。山奥に住んでいるネオニートが運営しているECサイトの例です。そのネオニートは近くの山で採集した桑の葉を擦り潰してパックに詰めます。桑の葉の効能を記したかわいいイラスト入りのシールを張って商品化します。それを楽天市場に並べて販売します。
こういったECサイトで細々と生きているネオニートもたくんさいます。
ネオニートへのなり方、この2つだけ抑えとけばOK
ネオニートとして生きていくためにやるべきことは以下2つです。
1.失敗を恐れずとりあえず興味のあることをやってみる
2.失敗から学んで改善しつつ、ひたすら継続
1.失敗を恐れずとりあえず興味のあることをやってみる
ネオニート戦士たるもの失敗を恐れてはなりませぬ。
上記で紹介した収入源5つのうちで興味のあることに挑戦しましょう。
おそらく最初は失敗に次ぐ、失敗となるでしょう。それでも、へこたれることなくやり続ける。すると徐々に芽が出始めます。
筆者自身も元々はブログを運営していたのですが、最初は全然芽が出なかったですね。3カ月継続しても誰もブログには来ません。
しかし継続していると少しずつブログへの来訪者が増えていきました。そして大手メディアからも執筆を依頼されることもありました。
「失敗しても別に誰かに命取られるわけじゃねーし」と軽い感じで挑戦できる資質はネオニートに必要だと思いますね。
2.失敗から学んで改善しつつ、ひたすら継続
ネオニートたるもの失敗ぱなっしではダメです。
ネオニートたるもの失敗したらその失敗の原因に対して異常な探求心を見せる必要があります。
たとえばブログであれば全然読まれてない記事があるとします。
何がダメなのか、どうやったら読んでもらえる記事を書けるのか。友達に忖度抜きで読んだ感想をもらったりしながら改善していくのです。
失敗から学ぶ姿勢もネオニートには必須でしょう。
というかネオニートすごくね?w
私自身も一応しょぼいながらもネオニートなので言えることですが、ネオニートは割と大変です。
大変だけど楽しい感じですね。
ネオニートの最大のデメリット教えます
ネオニートになった場合の落とし穴もお伝えしておきます。
夢がないかもですがネオニートになるのは全くおすすめしません。この社会においてネオニートになるのはあまり良い立ち回り方とは思えないからですね。
ネオニートはですね、前述したように極めて不安定な立場にあります。しかも労働市場で評価されるようなスキルがつきやすいかというと微妙なんですね。
無茶苦茶作りこまれたブログを作っているのであれば企業からWebマーケターとして採用される可能性はあったりします。でもそれは30代前半までの若いうちですね。
30代中盤を超えるとネオニートは立場的にきつくなってきますね。もう自分で食っていこうと腹をくくる他ないでしょう。
現代の勝ち組は「正社員+副業」です。読者の皆さんには「正社員+副業」の勝ち組を目指して頂きたい限りです。
「正社員+副業」というのはキャリア形成においても経済的な面においても最強です。正社員という安定した立場において経験、スキルとお金を蓄積しつつ、それらの蓄積したリソースを副業に回すことで稼いでいくのは極めて堅実です。勝ち組過ぎて腹立ちますねw
たとえば地方のホームセンターから最強インフルエンサーに成りあがったキャリア系インフルエンサーのMotoさんなどはその良いお手本ですよね。
それでもネオニートになりたいあなたへのメッセージ【結論:とりあえず一旦は就職しとこう】
今フリーターだったりニートだったりで、ネオニートになりたい人はいったん職歴をつけておくことを強くおすすめします。
正社員の人はいきなりネオニートになるのではなく正社員をしながら副業を始めるなりして一定の貯蓄を築く方向性を取りましょう。
ネオニートは20代のうちは良いのですが、30代になると就職の難度も増して後に引けなくなります。そうなると「このままで大丈夫だろうか」と不安が増してくるからですね。
ネオニートで稼ぎ切るという本気な覚悟がない場合はネオニートを目指すのは止めておいた方が良いかなと。ネオニートになるのに覚悟が求められるというよく分からないオチですがwでもネオニート当事者なりの本音です。
しっかり就職してスキル・知識を蓄積、職歴を順当につけたうえで「正社員+副業」という勝ち組路線を目指すのが盤石ですしおすすめです。