空前のプログラミングブームです。
それに伴いプログラミングを生業とするITエンジニアが”ヒーロー”として君臨していますね。ITエンジニア系インフルエンサーも沢山登場しています。
私がエンジニアに転職した当時、エンジニアは「ブラック労働をさせられてる陰キャ」という認識が少なからずありました。プログラミングブームの今と隔世の感がありますね。
時代も変われば変わるものだなと感じます。
プログラミングブームの今、社会人で仕事後にいそいそとプログラミングスクールに通いプログラミングを学ぶケースも多いです。
プログラミングを学ぶメリットというのは計り知れないものがありますが、それにようやく多くの人が気づき始めたのでしょう。
わたしは大きく分けて以下5つのメリットがあると考えます。
今回は現役エンジニアの目線からプログラミングを学ぶメリットについてお伝えしますね。
編集部(須賀)より
編集部の須賀です。これまで20社以上のプログラミングスクールと受講生を取材してきました。各スクールの教材や講師についても授業を受講しチェックした上でおすすめスクールをこちらの記事「本当に力のつくおすすめプログラミングスクールまとめ」で掲載しています。
そもそもプログラミングとは何か?
一応の再確認ですが、「プログラミングとはプログラムを作ること」です。
このプログラムとは何か。
簡単に言うとコンピューターへの指示を書いた文書のことです。
ITエンジニア(またはプログラマー)とは人間向けの指示をコンピューター向けの指示(プログラム)へと翻訳する翻訳者の様な存在と言えるでしょうね。
前提ですが、コンピューターへの指示というのは厳密でなければなりません。
コンピューターは人間とは違って”適当”に指示を出すと、その指示を上手く解釈してくれません。
たとえばカップラーメンを作るよう指示する場合を考えてみましょう。
人間に指示する場合
「カップラーメンを作って」とだけ言っておけばオッケーです。
コンピューターに指示する場合
コンピューターに指示する場合は厳密に行動を細分化した指示が必要です。
「包装を取る⇒フタを4分の1開ける⇒熱湯を入れる⇒フタを閉める⇒3分待つ
」こんな感じでキッチリ指示する必要があります。
プログラムを作るのは非常に面倒かつ作業量が膨大です。
しかし一度プログラムを作るとコンピューターは誤差なく自動的にその指示に基づいた行動を何千万回でもやってくれます。
プログラムは単純作業の自動化に適しており効率化のツールとして重宝されているわけですね。
プログラミングを学ぶ5つのメリット
以降ではプログラミングを学ぶメリットを見ていきましょう。大きく分けて5つあります。
メリット①仕事に困らない
プログラミングを学んでおけばあと10年、いや20年ほど仕事に困ることはないでしょう。ITエンジニアは現状でも人手不足ですが、この先もっと人手不足になると分かっていますからね。
経済産業省が発表した調査で2019年時点で26万人のIT人材が不足していたと判明しています。
企業のIT人材への需要は急増しているものの十分な数のIT人材がいないのです。
さらに2030年には悲観的予測で79万人、楽観的予測で41万人が不足すると推測されています。
どちらにせよ絶対的にIT人材は足りていないのです。
日本全体でみると大問題ですがITエンジニア個人にとってこのITエンジニア不足は福音ですね。
ITエンジニアの求人倍率は2019年7月時点で7.24倍と突出しています。
報酬水準は他業種と比較しても高い水準にあり待遇交渉もしやすいし転職も容易です。
メリット②年収が上がる
エンジニアになるにせよ、ならないにせよ。プログラミングを学んでおくとキャリアアップしやすいですよ。年収も上がりやすいです。
会社員エンジニアの平均年収はおおよそ561万円と言われています(Rubyの場合)他の職種に比べると年収が高いです。
エンジニアにならなくてもプログラミングを知っているとキャリアアップにつながります。
ここだけの話、日本企業の経営幹部にはプログラミングに精通している人がかなり少ないです。
ITエンジニアの能力を使いこなす適切にコミュニケーションを取れる人が相当に少ないのです。
現在、全ての産業でソフトウェア(IT)の活用が事業の成否を分けると言っても過言でない状態です。
ITエンジニアとコミュニケーションをとって経営陣との橋渡しができIT活用を推し進めるブリッジ役になることができればビジネスパーソンとしても相当な付加価値が出てくることは確かです。
年収アップも確実でしょう。
メリット③場所に縛られず自由な働き方可能
わたしの場合、基本的には自宅やコワーキングスペースで仕事をしています。電車で通勤してなくて良いのがストレス少なくて最高ですよ。
WebアプリやWebサイトの開発に携わるWebエンジニアの場合は特にそうですが、場所関係なくリモートで働くことが可能です。
リモート勤務が可能かどうかは企業によりますが新型コロナウイルスが流行して以来、多くの企業がリモートワークを採用するようになっています。
もちろん、自分で時間を決めて働くことになるので自制心が求められる側面は間違いなくあります。
ただ、それでも自分で働く時間と場所を自分で選べるのでストレスが少なく生産性が高まりやすいです。
メリット④作業を効率化できる
プログラミングの効用というのはやはりこれまで人がやっていた作業を自動化できる点にあると考えています。
一定期間、プログラミングを学ぶと「作業を自動化し効率化する」プログラミング的思考が身につきます。
この思考が身に着くといつも繰り返しやっている単純な作業をどうやったら効率化、自動化できるのか考えられるようになります。
いつも使用している書類はテンプレート化して使いまわすようになったりファイルからファイルへのコピペ作業を簡易プログラミングを使って自動化するなど。
手作業で1週間かかる作業
↓
プログラミングで30分に短縮
繰り返し作業はプログラミングで自動化して、自動化することで空いた時間をより創造性が求められる人間しかできない業務へと割り充てられるようになります。
以下のツイートは「作業を効率化できる」プログラミングのメリットそのまんまですね。
メリット⑤アイデアをすぐ具現化できる
プログラミングでWebアプリを趣味感覚で作れるようになるのが楽しいです。そのWebアプリがもしヒットすればお金も稼げますしね。自分でアイデアを具現化できる良さがあります。
プログラミングができるとアイデアをすぐにプロダクトの形に落とし込めます。
ザッカー・バーグ(Facebook創業者)、ジャック・ドーシー(Twitter創業者)、ケヴィン・シストロム(Instagram創業者)など有名IT企業の創業者はすべてプログラミングを書けました。
彼らはすぐに思いついたアイデアをプロダクトの形に落とし込むことができたのです。
もっと身近な例もあります。日本最大級の家計簿アプリ「Zaim」 を開発した閑歳孝子(かんさいたかこ)氏の例が参考になりますね。
2011年にリリースされた 「Zaim」は今や850万ダウンロードを記録し300万人以上に利用されている日本最大級の家計簿アプリに成長しています。
元々、閑歳孝子(かんさいたかこ)氏は出版社の記者だったそうですが、プログラミングを学んで自ら「Zaim」を開発しました。
閑歳氏は趣味で家計簿アプリ「Zaim」を開発。2011年にリリースすると爆発的な人気が出たのです。
会社を経営する予定もなかったそうだがあまりにも「Zaim」が人気だったためサポート体制を整えるために法人化することに。
アイデアがあってもプロダクトに落とし込むためのプログラミングスキルがなければ 「Zaim」は現実のプロダクトとして誕生していなかったはずです。
この閑歳氏の様に副業でWebサービスやWebアプリを開発して副収入を得ている人など似たような話は山ほどあります。
プログラミングを学ぶデメリットは?
プログラミングを学ぶデメリットはありません。それくらいに現状ではコスパの最も良いスキルです。
しかしながら、プログラミングを学ぶのには時間がかかりますし向き不向きもあります。場合によっては他のスキルを習得した方が良い場合もあります。そういった意味ではプログラミングを学ぶことのデメリットもあるにはあります。
デメリット①習得するまでに時間がかかる
プログラミングで稼げるようになるまでには結構な時間がかかります。
スクールによってはすぐ稼げるかの様に誇大広告をしているところもあり、誤解してる人が増えているのでここは注意ですね。
稼ぎやすいWeb制作であっても稼げるようになるまで最低でも300時間は見ておきたいです。1日3時間勉強して3か月はかかります。
プログラミングで稼ぐための方法は以下記事を参考にしてください。
デメリット②向き不向きがある
プログラミングは論理的思考能力が求められます。
この論理的思考ができるかどうかには間違いなく向き不向きがあります。誰もがプログラミングをできるわけではありません。
まず無料のプログラミング練習サイトでプログラミングを学習してみて「ちょっと楽しいかも」と感じたならプログラミングの学習を継続すると良いでしょう。
デメリット③お金がかかる
プログラミングは独学でも学習可能ですが、独学は挫折する可能性が著しく高いです。
一説では独学のプログラミング学習者の90%以上は挫折しているとのこと。これは体感的にもあながち間違っていないと思いますね。
それでスクールのお世話になる必要が出てくるのですがスクールは安くても10万円はかかるので、お金はそこそこかかると思っておいたほうが良いですね。
安いプログラミングスクールは以下で紹介しています。
プログラミングで何ができるようになる?わかりやすく解説します
「プログラミングは一般教養へと」テックキャンプの社長でユーチューバーのマコなり社長がよく言っているフレーズですね。
もちろんポジショントークな所もあるでしょうが、確かな真実でもあります。
というのもプログラミングは現代社会においてはもはや欠かせないスキルになっているからです。
そもそもプログラミングによってどんなことができるようになるのか?サクッと解説しておきましょう。
Webアプリ開発
メルカリやTwitter、FacebookなどのWebアプリはITエンジニア書いたプログラムによって動作しています。
前述したようにTwitterはジャック・ドーシ―、Facebookはマーク・ザッカーバーグとエンジニアによって創業されてます。メルカリもエンジニア出身の山田進太郎社長によって創業されてます。
業務システム開発
多くの企業が取り入れている商品管理システムなどの業務システムもプログラミングによって開発されています。市場規模としてはWebアプリよりこちらの業務システム開発の方が大きいです。
たとえばコンビニのPOSシステムは代表的な例ですね。販売実績データを商品ごとに集計し、マーケティングや在庫管理に活用できるようになっています。
いちいち手で書いて集計してたら手間がかかりすぎますがデータを自動で集計しているがゆえに簡単にデータを活用できるわけです。
IoTシステム開発
IoTとはInternet of Things(モノのインターネット)の略です。IoTにもプログラミングが関わってきます。
機械とインターネットを接続し、その機械を遠隔制御したり状態を把握できるようになる技術です。
IoTの活用例ですが、工場内の生産設備の稼働状況モニターや予知保全に活用されています。
AI(人工知能)開発
プログラミングは人工知能の開発にも使用されています。
人口知能について定義は色々ですが、東京大学の松浦豊教授の定義だと「人工的につくられた人間のような知能、ないしはそれをつくる技術」とされています。
たとえばですが画像認識。人間の視覚と同じように静止画像や動画の内容を理解する技術ですね。画像認識は自動運転の中核技術でもありますし、工業製品の欠陥品の検査など製造業でも活用されています。
組み込み・制御系の開発
家電製品やパソコンのシステムもプログラミングによって開発されています。
組み込み開発とは家電製品などに組み込まれているププログラムを開発することです。
たとえば家の給湯ポットの「給湯ボタン」を押すと湯が出るのはプログラムが組み込まれているからです。
プログラミングを学ぶための方法は?
プログラミングを学ぶにはどうすれば良いのかですが以下でおすすめの道筋をお伝えしますね。
①プログラミング基礎学習(1~2週間)
②プログラミングスクールで学習(3か月前後)
①プログラミング基礎学習(1~2週間)
まずはプログラミングとはどんなものか知る意味でもプログラミング基礎( HTML/CSS )を学びましょう。
方法
プログラミング基礎( HTML/CSS ) を学ぶのに使えるのは「プログラミング学習サイト」と「TechAcademyの無料体験」の2つです。
・プログラミング学習サイト(プログラミング学習サイト10選)
・TechAcademyの無料体験1週間
ですね。
HTML/CSSをザックリ押さえておくだけでもプログラミングってどんなものなのか理解できるようになるでしょう。
基礎を学習後はプログラミングスクールを受講しプログラミング学習に取り組みましょう。
②プログラミングスクールで学習(3か月前後)
独学で学ぶのも良いですが挫折する可能性が極めて高いです。
独学の挫折率は90%と言われており、実際に私自身も独学でのプログラミング習得に挫折した経験があり餡巣。
「何をどうやって学べば良いのか分からない」「これを学んで本当にプログラミングスキルがつくと確信できない」ゆえモチベーションが保てず挫折してしまうのです。
プログラミングスクールなら「何をどうやって学ぶと良いのか」ロードマップを示してくれるのでモチベを保ちやすく挫折しづらいです。
おすすめのプログラミングスクール
おすすめのプログラミングスクールを目的別に紹介します。
通学でエンジニア転職なら
→ DMM WEBCAMP:卒業生の離職率2%と就職先は優良企業揃いです
オンラインでエンジニア転職なら
→RUNTEQ:実務レベルのプログラミングスキル習得で優良Web系企業に就職できます
無料でエンジニア転職なら
→ プログラマカレッジ:無料スクールですが有料スクール顔負けのエンジニア講師によるサポートあり
副業・フリーランスで稼ぐなら
→ COACHTECH:実際に案件を獲得するところまでサポートしてくれます
安くプログラミングを学ぶなら
→ CodeCamp:現役エンジニア講師のマンツーマンレッスンを最安価格で受講できます
各スクールの特徴について以下記事で詳しく解説しています。参考にしてください。
当サイトに寄せられるよくある3つの質問
Q1.プログラミングを学ぶ最大のメリットは何?
プログラミングを学んで良かったと思うのは人生の自由度が高まった点です。とにかく仕事に困らないですしどこでも働けますので。
Q2.ITエンジニアにならなくてもプログラミングを学んだ方が良い?
ITエンジニアにならなくても、とりあえず学んでみるのは間違いなく「アリ」ですね。
もし学んでみてハマれば副業で稼げるようになったり本業にも活かせます。ガッツリ本業としてプログラミングをやりたいならその段階でエンジニアに転職するのも良いでしょう
Q3.ITエンジニアの年収はいくら?
プログラミングに携わるエンジニアは様々なので一括りにはできないです。
大体以下の3つに分かれ、それぞれ年収が異なります。
・システムエンジニア(約550万円)
・プログラマー(約410万円)
・Webエンジニア(約450万円)
以下の記事で詳しく解説しています。
結論:プログラミングを学ぶメリットは多い
冒頭で述べたことを繰り返しますがプログラミングを学ぶのはITエンジニアになるためだけではないです。
プログラミングはもっと多くの人に開かれたものです。
ざっと見ても相当にメリットが多いです。学んで後悔することはないでしょう。