仕事選び7つの基準、仕事選びに成功する人と失敗する人の決定的な違い

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仕事選びって本当に難しい

誰も仕事選びには失敗したくないでしょう。

しかしそもそも「仕事選びで成功する」とはどんな状態なのか?

・服装自由でイケイケなベンチャー企業で働けて幸せ
・世のために役立つWebアプリを作れて幸せ
・公務員なので安定を求める異性からモテて幸せ


人によって仕事に求めることはそれぞれに違うでしょう。「仕事をしていて何かしら幸せを感じられている状態」というのは共通している点でしょう。

しかしその人のパーソナリティによってどの様な仕事をしていると幸せに感じるかは大きく異なります。

また年齢や人生のステージによってもどの仕事に対して幸せを感じるかは変化します。私の友人AとBのキャリアの変遷を例に挙げましょう。

友人Aの例

私の友人でアラサーで公務員からWebエンジニアに転職した友人がいます。

彼は新卒就活の時には安定したゆったりした仕事が良いと思って地方公務員になりました。

しかし実際に働き始めると全くスキルが身についていないことに不安を感じる日々。その不安は20代後半になるとさらに高まりました。

結局はプログラミングを勉強してWebエンジニアに転職することになりました。忙しいながらも充実した日々を送れている様子です。

逆のパターンもあります。

友人Bの例

IT業界が良いと思ってSEになった友人のケースです。IT業界は変化が速く常に学び続けなければならないのがきつくて化学メーカーの営業に転職。

ノルマもほとんどなくゆるゆる勤務できており幸福度は以前よりも明らかに高そうです。

どの職種・業界が良いとかではなく「自分の幸福度を最大化できるかどうか」という基準で選ぶべきなのです。

本記事では幸せになるための仕事選びの基準について解説します。

筆者プロフィール

大阪府立大学卒業後、派遣の携帯販売員でキャリアをスタート。その後、求人広告ライター、Webディレクターを経て現在は企業のWeb集客支援や複数のサイトを運営してます。

講談社の現代ビジネスでも連載中
(https://gendai.ismedia.jp/list/author/wakadannna)

学研のGetNaviでも連載中
(https://getnavi.jp/author/wakadanna/)

本記事執筆にあたり参考にした書籍一覧
・『科学的な適職』鈴木 祐
・『仕事選びのアートとサイエンス 』山口周
・『プロフェッショナルの条件』P・F. ドラッカー
・『今いる場所で突き抜けろ!』カル・ニューポート

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仕事選びの軸とすべき基準

前述したように仕事選びの軸とすべきなのは「自分の幸福度を最大化」という基準です。

科学的な適職』で紹介されている「仕事の幸福度を決める7つの徳目」が参考になります。

この7つの徳目は仕事の満足度について調べた259のメタ分析(複数の研究結果を集めて統合しそれらを用いて解析を行う方法)から導き出されたものとのことですので信頼度は極めて高いでしょう。

自由:その仕事に裁量権はあるか?
達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
貢献:どれだけ世の中の役に立つか?

筆者が求人広告ライターとして取材してきた各業界のビジネスパーソンの事例も織り交ぜて1つ1つ考察していきます。

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①自由:その仕事に裁量権はあるか?

自分で決めて自分でやりたい

「何をどの様にやるのか」自分で決めて仕事ができるかどうかが仕事のやりがい、充実感を大きく左右します。

どの職種でもそうなのですがルーチンワークにロックインされて病む人って多いです。

たとえばインフラエンジニアという職種ですとシステムの監視という業務があります。

システムの監視は24時間しなければならず誰かが受け持つ必要があります。交代制で担当しますが特に夜勤はストレスが溜まりやすいです。夜勤を誰がも受け持つかというと新人です。

システムの監視ではひたすら夜通しディスプレイを見て問題が起きないか監視します。

確かにこういったルーチンワークは下積みの一環でもありシステム全体への理解を深めることもできます。
下積み後に裁量権の大きい仕事(企業への提案や要件定義などの上流工程)を担当できることが分かっているのであれば耐えれるでしょう。

しかしずっとこの種のルーチンワークばかりやらされると精神は蝕まれるでしょう。

最初は不自由でもいいと思いますし下積み期間は必須です。しかしその下積み後に裁量ある仕事を与えてもらえるかは要チェックです。

またこの裁量に関しては比較的、大企業よりベンチャー企業の方が与えらえる傾向が強いです。もちろん例外はあります。筆者に三菱商事勤務の先輩がいるのですがその人の部署は相当に裁量が大きい様で責任もデカいようです。

自分が裁量の少ない大企業向きなのか裁量の大きいベンチャー企業向きなのかも理解を深めておきましょう。

大きな組織で歯車として働いた方が仕事ができるか、小さな組織の方が仕事ができるかである。どちらでもよいという人はあまりいない。

GEやシティバンクのような大きな組織で成功しながら、小さな組織に移ったとたん、仕事がうまくいかなくなる人が大勢いる。逆に小さな組織では素晴らしい仕事をしていながら、大きな組織に移った途端に、途方にくれる人がいる。

プロフェッショナルの条件
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②達成:前に進んでる感覚は得られるか?

「おっしゃ努力した甲斐あったぜ」

自分の努力が目に見える形で確認できたり自分の成長を実感できるかどうかも重要です。

自らを生き生きとさせ、成長を続けている人は、自らの仕事ぶりの評価を、仕事そのものの中に組み込んでいる。

プロフェッショナルの条件

冒頭で前述したのですが私の友人に公務員からWebエンジニアに転職した人がいます。

彼が転職した理由ですが公務員の業務では達成感が得られる機会が少ないのが転職の最大の理由でした。

自分の仕事に対してお客さんや利用者から「ありがとう」と言われることもなくフィードバックをほとんど得られない環境がつらかったようです。

Webエンジニアになると忙しくはなったようですが作ったWebアプリが実際にユーザーに使われて「使いやすい、便利」といったフィードバックを得られるとやはりうれしいですしそれ自体が達成感になっているようです。

努力してもその努力が結果となって表れないことに人は頑張り続けることはできないです。

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③焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?

自分のパーソナリティと異なる資質が求められる職場につくと地獄を見ます。

たとえば生真面目な人が視聴者を煽って引き付けなければならないメディア関係の仕事に就くと

こんな際どいキャッチコピー使ってもいいのかな…

みたいな葛藤にさいなまれ続けるでしょう。精神衛生上悪すぎですね。

人には確実に向いてる仕事、向いてない仕事とがあるわけです。

それはその人のモチベーションがどのような環境や条件で高まるのかパーソナリティと大きく関係しています。

コロンビア大学のTory Higgins教授の発見した制御焦点理論によると人のパーソナリティは攻撃型と防御型の2つのタイプに分かれるとのこと。

攻撃型好奇心旺盛でガンガン仕事を回していけるタイプ。ただ慎重さには欠けることも。
防御型慎重に物事を行うタイプ。実務能力に長けている。

防御型の人はどちらかというと着実に仕事をこなさなければならないエンジニア(インフラ系)やアナリスト、事務員、会計士、弁護士などの仕事が向いています。

一方で攻撃型の人は変化の速い業界で働くコンサル、Webエンジニア、マーケター、記者などが向いていると言えるでしょう。

もう1つ知っておくべき大事なことがある。仕事の環境として、緊張感や不安があったほうが仕事ができるか、安定した環境の方が仕事ができるかである

プロフェッショナルの条件

ガンガン学んで高年収を狙いたい人が地方公務員になるとおそらくすぐに辞めたくなるでしょう。

一方でゆるゆる仕事をしたい人がひょんなキッカケからWebマーケターになると変化が激しすぎてキャッチアップするのだけでもう消耗してしまうでしょう。

公務員からWebエンジニアに転職する人がいる一方でSE(システムエンジニア)からゆるゆる勤務できる化学メーカーの営業に転職する人もいます。

自分のパーソナリティが攻撃型と防御型のどちらなのか見極めて適している仕事を選びましょう。

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④明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?

会社として進むべき方向が全員に共有されてる仕事かどうか。そして公正に評価してもらえる仕事かどうか。

筆者は大学卒業後、派遣で携帯販売をしていました。メンタルヘルス的には最悪の仕事でした。

なぜかというと上層部から支持される仕事と現場で求められる振る舞いとで乖離がありすぎだったからです。

携帯キャリアのソフトバンクは週末になると派遣会社に依頼し携帯販売促進用の派遣社員(つまり筆者たち)を家電量販店の携帯コーナーに動員します。

しかし現場の家電量販店の携帯コーナー勤務の正社員は不満たらたらです。

派遣社員が携帯を販売すればするほど携帯コーナー勤務の正社員からすると「仕事が増える、帰れない…」と迷惑ですらあるのです。

派遣社員VS正社員みたいなのが携帯販売コーナーでは起きています笑

だから派遣社員が携帯を販売することに嫌悪感を持っている人も多かったです。

ただ派遣社員の立場としてはソフトバンクから「売ってくれ」と依頼されてるわけで売らないと派遣会社に怒られるんですよね。

このダブルバインドな感じが少ない仕事を選んだ方が良いです。

自らが価値ありとするところで働くのでなければ、人は、自らを疑い、自らを軽く見るようになる。
(略)
このように自らがところを得ていないとき、あるいは組織が腐っている時、あるいは成果が認められない時には止めることが正しい選択である。

重要なのは公正であることであり、公平であることである。さもなければ、やがて自らを二流の存在と見るようになってしまう。

プロフェッショナルの条件

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⑤多様:作業の内容にバリエーションはあるか?

ルーチンワークは飽きます。

単純作業やルーチンワークがきついのは飽きるからです。

ずっとこの作業を一生続けるのかと考えると辞めたくなってしまいます。

私は昔々、サイゼリアの工場でレタスをより分ける仕事をしていたのですがもう1か月も持ちませんでした。

来る日も来る日も同じ作業は拷問に近いです。

またルーチンワークはキャリア形成の観点から見ても市場価値が高まらず「詰む」可能性もあります。

接客や受付を長年やってた人でマネジメントの上にも上がれず他職種に転職できずにキャリアが行き詰ってしまう人もいます。

その点でやはり仕事の業務内容に多様性があるかも見ておくべきでしょう。多様性があるというのはつまり近接領域を学べるチャンスも多いということを意味します。

計画された偶発性理論について解説した「その幸運は偶然ではないんです!」で有名なスタンフォード大学のジョン・クランボルツ博士の実証研究によると成功者のキャリアの8割は偶然によって形成されていると言われています。

専門分野以外にも興味を持つことでキャリアアップにつながります。

たとえば以前私が取材したWebマーケターの方などはまさにこの「計画された偶発性理論」に沿ってました。

その方は元々はWebサイトを運営するコーダーとして採用されたそうです。

ただし仕事をする中でGoogleアナリティクスを触る機会があり自分でWebサイトのアクセス解析をするうちに会社からSEO対策も任されるようになったそうです。

そこからWebマーケティングに興味が出てそのままWebマーケターとして他社に転職するようになったとのことでした。

ちなみにWebサイト制作できるWebマーケターは市場価値は高いので高年収も期待できます。

仕事の内容にバリエーションがあるとこういったキャリア展開もできるのが良いですね。特にIT業界のWebマーケターやディレクターなどはこの仕事の内容にバリエーションがあるという点でおすすめです。未経験も採用しているので就職しやすいのも良いです。

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⑥仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか

尊敬できる同僚や友人がいるかも重要です。

特にこれと言ってやりたい仕事がない人であればいっそのこと「職場の人が感じの良い企業」を選ぶのでも良いと思います。

科学的な適職でアメリカ人500万人を対象にした研究でこんな結果が出ています。

・職場に3人以上友達がいる人は人生の満足度が96%上がり給料への満足度すら2倍になる。

・職場に最高の友人がいる場合は、仕事のモチベーションが7倍になり、作業のスピードが上がる。

また自分の仕事に対して真摯にフィードバックをくれる尊敬できる上司がいるかも重要でしょう。

ドラッカーはこう語っています。

クライアントの組織の有能な人たちに必ず、同じ質問をすることにしてきた。それは「いかにして成果をあげられるようになったのか」である。

事実上、ほとんど答えは同じだった。

私と同じように「もうだいぶ前に亡くなったむかしの上司のおかげだ」と答える。

プロフェッショナルの条件

有能な人は昔の上司からフィードバックをもらいつつ常に仕事のやり方を見直してきたからこそ成果を上げられるようになったというのです。

変にやりたい仕事にこだわってブラック企業に行く羽目になり潰れてしまうくらいなら職場の楽しい仲間や尊敬できる上司に囲まれて仕事に打ち込む戦略でも全然良いと思います。

そうやって仕事に打ち込んでいくうちに少しずつ仕事を好きになっていく可能性も高いです。

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⑦貢献:どれだけ世の中の役に立つか?

聖職者が最もおすすめの仕事です。

というのは冗談ですが面白い研究があります。

2007年、シカゴ大学が約5万人の男女を集め、30年をかけて「高い満足感を得やすい職業とはどのようなものか?」職業リサーチを行いました。

すると満足度を得やすい職業は以下の5つとなりました。

1 聖職者
2 理学療法士
3 消防員
4 教育関係者
5 画家・彫刻家

これらの仕事の共通点は他者に貢献しているのをより実感しやすい点にあります。

もちろんどの仕事も回り回って他者に貢献しています。しかしその貢献を実感できない職業もあります。

ドラッカー先生がこう語っています。

私自身、成功していたことと、自らの価値観との違いに悩んだ。ロンドンの投資銀行で働き、順風満帆だった。強みを存分に発揮していた。

しかし、金を扱っていたのでは、世の中に貢献している実感がなかった。私にとって価値あるものは、金ではなく人だった。

自分が価値あるものは、金ではなく人だった。

仕事選びではこの他者に貢献できているのかという視点も持っておいた方が良いと思います。

筆者も一時期は完全に1人でサイト運営だけで稼いでいました。ただやはりそれってむなしいんですよね。他者貢献したくなってクライアントのサイト集客支援やコンサルなどもするようになりました。

他者貢献っていうのは自分の仕事への情熱を保つためにも極めて重要な要素だと思います。

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最後に

ドラッカー先生の言葉を紹介します。

最初の仕事はくじ引きである。最初から自らに適した仕事につく確率は高くない。

得るべきところを知り、向いた仕事に移れるようになるには数年が必要である。

本当にそうだと思います。

仕事はなんだかんで向いているかどうかはやっている中で分かるようになってきます。

そのため自分が少しでも向いている、興味のある思ったものでかつ今回紹介した幸福度を高める7つの徳目に該当しているのであればトライしてみると良いのではないでしょうか。

現在、仕事選びに迷っている人であればキャリアカウンセリングが手厚いハタラクティブを利用するのもおすすめです。

カウンセラーがヒアリングを丁寧にしたうえで一人ひとりに合った職種や企業の紹介をしてくれます。カウンセリングの予約は公式サイトからできます。

公式サイト
https://hataractive.jp/

本記事執筆にあたり参考にした書籍一覧
・『科学的な適職』鈴木 祐
・『仕事選びのアートとサイエンス 』山口周
・『プロフェッショナルの条件』P・F. ドラッカー
・『今いる場所で突き抜けろ!』カル・ニューポート

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