「プログラミングを習得するには1000時間勉強しなさい」
プログラミング習得に1000時間必要説。この説は半分正しくて半分間違っているかなと。
そもそも何をもって「プログラミングを習得した」と言えるのか。
たとえばToDoアプリの様なシンプルなアプリなら学習時間100~200時間で開発できるようになります。
一方で自分で0からオリジナルWebアプリを開発できるようになるには600~800時間ほどの学習時間が必要です。場合によっては1000時間かかるケースもあります。
プログラミングを習得するのにかかる時間は目的によって大きく異なるのです。
プログラミングを教養として学びたい人はToDoアプリの様な簡単なアプリ開発を目標に100~200時間ほど学ぶと良いでしょう。
一方、エンジニア転職を目指す人なら600~800時間ほど学習時間を確保するのがおすすめです。
前述したように600~800時間ほど学習すれば自分でオリジナルWebサービス(オリジナルWebアプリ)を開発できるようになります。
たとえば以下の「靴のシェアリングサービス」はログイン機能、会員登録機能、検索機能、レビュー機能などインタラクティブな機能が充実したオリジナルWebアプリです。
上記の様なオリジナルWebアプリを開発してポートフォリオに持っておくとエンジニア転職においてコーディング技術や自走力を示すことができ企業を選べる立場になります。満足いく企業に就職できるでしょう。
本記事ではプログラミングの習得時間について詳しく解説していきますね。
編集部(須賀)より
編集部の須賀です。これまで20社以上のプログラミングスクールと受講生を取材してきました。各スクールの教材や講師についても授業を受講しチェックした上でおすすめスクールをこちらの記事「本当に力のつくおすすめプログラミングスクールまとめ」で掲載しています。
プログラミング習得にかかる時間は目的によって異なる
「何をもってプログラミングを習得した」と言うか定義次第でプログラミング習得にかかる時間は変わってきます。
以下の表では「費やした学習時間に応じてできること」について掲載しています。
またエンジニア転職を目指す人向けにも「費やした学習時間に応じて目指せる就職先の企業の種類」についても掲載しました。
学習時間 | できること | 就職先企業 |
---|---|---|
100~200時間 | シンプルなWebアプリの開発やTwitterやメルカリなどのクローンアプリの開発 | SES企業 |
300~500時間 | オリジナルWebアプリを助けを借りて開発できる | SES企業 受託開発企業 |
600~800時間 | オリジナルWebアプリを自力である程度開発できる | 自社開発企業就職を狙える |
1000時間 | 高度な機能を搭載したオリジナルWebアプリを自力で開発できる | 高確度で自社開発企業就職を狙える |
エンジニアとして就職する企業には大きく分けてSES企業、受託開発企業、自社開発企業の3種類があります。
これらの企業の違いについて知らない人もいるかもしれないので軽く解説しておきますね。
自社開発企業はフレックスタイムで働けたり私服勤務も可能な企業が多いです。
また自社開発企業は自社のWebサービスで利益を上げているだけあって利益率が高く、エンジニアの報酬水準も高い傾向があります。
しかしながら入社する難易度はかなり高めです。自社開発企業への就職を目指すなら学習時間は600~800時間は必要でしょう。
100~200時間:シンプルなWebアプリの開発可能
100~200時間あればシンプルなWebアプリの開発が可能です。
シンプルなWebアプリとはたとえば電卓アプリやToDoアプリなどのアプリです。また200時間前後でTwitterやメルカリなどのクローンアプリの開発が可能です。
同じものを作るクローンアプリの開発ですがそれでも相当頭を使います。作らなければいけない機能、考えなければいけないことが大量にありますし想像以上に大変です。それだけ学びも多いです。
目指せる就職先
100~200時間の学習時間で目指せる企業は基本的にはSES企業となります。
無料のプログラミングスクールのGEEK JOBだと最短1か月で100~200時間学んでシンプルなWebアプリ開発を経験しSES企業就職を目指せます。
300~500時間:オリジナルWebアプリを助けを借りて開発可能
300~500時間の学習時間で現役エンジニア講師の助けを借りてオリジナルWebアプリを開発できるようになります。
ただ自力だとまだオリジナルWebアプリを開発するのは難しい状態です。
目指せる就職先
300~500時間の学習時間で目指せるのはSES企業、受託開発企業です。
呑み込みが早くて年齢が27歳以下の人であれば自社開発企業への就職も十分に目指せます。
エンジニア転職向けのプログラミングスクールの多くはこの300~500時間の学習時間で設計された学習カリキュラムとなっています。
たとえばエンジニア転職向けスクールのDMM WEBCAMPのカリキュラムは500時間前後の学習時間となっています。
600~800時間:オリジナルWebアプリを自力である程度開発可能
600~800時間の学習時間でオリジナルWebアプリを自力である程度開発できるようになります。
冒頭でも紹介した「靴のシェアリングサービス」の様なWebアプリの開発が可能です。
目指せる就職先
600~800時間の学習時間で自社開発企業を目指せます。
自社開発企業への就職実績豊富なスクールRUNTEQだと600~800時間のカリキュラムとなっています。
自力でオリジナルWebアプリを開発できるようになり自社開発企業への就職が可能です。
1000時間:高度なオリジナルWebアプリ開発可能
1000時間の学習時間で高度な機能を搭載したオリジナルWebアプリを自力で開発できるようになります。
たとえば先日、取材したRUNTEQ卒業生の方は1000時間学習したそうですが以下の高機能なWebアプリを開発されていました。
>>未経験から自社開発企業のWebエンジニアに転職する方法【RUNTEQ卒業生へインタビュー】
コンビニ食のたんぱく質を可視化できるアプリProteindexです。ユーザビリティが考え抜かれており検索機能も実装されています。
コンビニの種類、タンパク質の量、金額、商品名で条件検索も可能。
この様な「ユーザビリティを考えたサービス志向なポートフォリオ」を作成すると間違いなく企業から評価されるでしょう。
目指せる就職先
高い確率で自社開発企業への就職が可能です。1000時間学習してる人は大体皆さん自社開発企業に就職されています。
筆者の場合
私はテックアカデミーを受講しました。
カリキュラムではメッセージのやりとりが出来る掲示板アプリやTwitterのクローンアプリを開発しました。
その後、卒業制作としてオリジナルWebアプリを開発した上でエンジニア転職しました。
このテックアカデミーの学習カリキュラムで求められる学習時間は計200時間です。
ただ私はテックアカデミーを受講する前に2か月間独学でプログラミングを学習していました。
独学での学習時間は300時間ほどだったので総計500時間ほどの学習時間を費やした計算となります。
当時は今よりエンジニア転職の難易度が低かったこともあり計500時間の学習時間でも自社開発企業に就職できました。
今はエンジニア転職の難易度は高まっているので自社開発企業への就職を目指すのであれば少なくとも600時間ほどは見ておいた方が良いでしょう。
まずは200時間を目標に学んでみると良い
いきなり600時間を目標にするのはなかなか厳しいものがあるでしょう。1日3時間学習しても200日かかります。期間にすると6~10か月ほどかかるわけでその長さに圧倒されてしまうはず。
あまりに大きな目標を掲げると挫折していまいがちです。もっと達成できそうな目標を掲げるのが良いでしょう。
まずは学習時間200時間を目標にするのがおすすめ。掲示板アプリやTwitterのクローンアプリを開発するのをマイルストーンにするのです。
一度この200時間の壁を突破すれば後はこちらもの。
実際にプログラミングでモノを作れるんだという実感を得られるようになり、だんだんプログラミング学習が楽しくなってきてきます。
プログラミング学習にさらに打ち込めるプログラミング学習の正のスパイラルが起きます。
まずは一歩踏み出してみる
プログラミングを習得すれば世界が変わります。
現在、有望な職業のエンジニアへの就職の道も拓けます。
エンジニアとして2、3年実務経験を積めば引く手あまたとなり仕事に困ることなくなります。フリーランスエンジニアに転身すれば年収1000万円も射程圏内に入ってきます。
参考までにフリーランスエンジニア向け案件紹介サイトのレバテックフリーランスで案件を確認してみましょう。
Rubyの案件の平均単価は79万円です。年収換算すれば約950万円となります。これが平均です。繰り返しますが平均です。
なお私の周りのフリーランスエンジニアで年収1000万円を下回っている人はいません。
またエンジニアにならないにせよプログラミングスキルを使って副業で稼いだり、プログラミングで業務効率化のプログラムを組んだり別の職種でも活用可能です。
プログラミングスキルほど人生を変えうるスキルは他にないです。プログラミングスキルを身に着けて新しい世界を切り開きましょう。
テックアカデミーでは無料体験レッスンを1週間受講できプログラミング基礎を学習できますので試しに受講してみあると良いでしょう。
またおすすめのプログラミングスクールについても「現役エンジニアがおすすめするプログラミングスクール5選」で紹介しています。
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