残念です。
私はリクルートや総合商社など有名企業出身で仕事がバリバリのできる人間ではございません。
私の大学卒業後の最初の仕事は派遣での携帯販売の仕事です。
その後、求人広告ライター、Webディレクターを経て現在は企業のWeb集客の助っ人やサイト運営で生計を立ててます。
働くときは15時間以上猛烈に働きますが休む時はガッツリだらだら休みます。半分ニートに近い生活を送っています。ネオニートといって良いかもしれませんね。
大企業での勤務歴もない輝かしい経歴のない自分が「20代がやるべきこと」と書くのは少々気が引けます。
しかし私は20代で培ったスキルや経験、習慣のおかげで30代を超えてさらに人生が充実してきた感覚を持っています。
クライアントの役に立ったり他者に価値提供できる場面が増えたからです。
「自分の人生はそこそこ充実してる」という自己受容の感覚と「さらに自分は成長できる」という感覚をバランスよく持てるだけで私たち人間は十分に幸せではないでしょうか。
私と似ている様な経歴、普通のキャリアを送ってきた20代の方に何かしら参考になる、もしくは反面教師的に参考にしてもらえれば筆を執るに至りました。
20代でやるべき10つのこと
①兵卒としての力を高める
私は新卒で就活に失敗しました。
そのため最初のキャリアは大学時代からバイトでしていた家電量販店での携帯販売の仕事になりました。大学時代の友達は続々と大企業やら公務員として就職していきました。
携帯販売の現場というの見た目以上にドロドロしておりまして目標販売数を達成できない場合は店長に詰められます。とにかく数字、数字、数字です。
世間的には携帯販売は別に格好良い仕事ではないでしょう。それでも私はこの携帯販売の仕事を経験出来て良かったなと心の底から思っています。
たかが携帯販売、されど携帯販売。学びが相当に沢山あったのです。
家電量販店に来ているお客さんのほとんどはスマホに興味を持っているわけではありません。家電量販店に来たついでにフラッと携帯コーナーに立ち寄ってスマホを見てるだけです。
そんなお客さんにスマホを買ってもらう気にさせるには「えっ」と思う意外な情報を最初の10秒で伝えなければなりません。
たとえばアイフォンが出た当時はドコモからソフトバンクのアイフォンに乗り換えると料金がかなり安くなりました。そこでそういった意外な情報をお客さんに早い段階で小出しに
今携帯料金いくらですか?えっ月9000円!?〇〇でアイフォン使ってもらうと月5000円になります。乗り換えるだけで4000円浮きますね。
と伝えます。
えっマジ?
そうやって携帯販売で磨いた営業・接客スキルはのちの求人広告に役立ちました。
求人広告も「えっ」と思ってもらえる意外な情報を見出しや最初の数行で伝えないと読んでもらえない点は携帯販売と共通しています。
携帯販売の泥臭い現場で培ったスキルが全く別の職種でも役立っているのです。
最近の若い世代の風潮なのかもしれませんが現場の泥臭い下流の仕事よりも企画や指示出しなど「軍師的」な仕事をしたがる人が多い様に思います。
私はこの流れは危ういと思っています。
兵士をしたことがない机上の空論な軍師は兵士から疎まれます。
携帯販売の現場ですとauなど通信会社のエリアの営業担当者が見回りに来ます。現場の私たちからするとその営業担当者が現場レベルの知識があり現場視点での改善を提案してくれると「この人はできる人だ」となります。
一方でそういった現場の仕事ができない人は「あの人は口だけの軍師や」と陰口を叩かれます。
そのため20代は軍師ではなく現場の一兵卒としての力をつけることに注力する方が良いと思います。
②読書する
本には専門家や経営者が人生をかけて学んだ叡智が詰まっています。
私は自営業になってからは特に読書の必要性を感じるようになりました。自らで自らの行動を律するための指針を作っていかなければなりません。その際に先人の叡智が詰まっている本を貪り読みました。
歴史の本が良いですね。たとえば戦国大名の武田家の戦略や戦術を記した軍記物の『甲陽軍鑑 』などは面白いです。
名武将の武田信玄がいかにして戦国のリーダーとして兵を率いていたのか今でも参考になります。
1つ面白い例を紹介しましょう。
武田軍には大蔵左衛門という臆病者の武士がいました。戦場に行きたがらず足手まといなため他の武士から「大蔵左衛門は使えない」と不満が噴出していました。
普通の武将なら「こやつ使えん。追放じゃ」となるでしょう。
しかし武田信玄は違いました。大蔵左衛門を呼びつけて
兵の間で何か動きがあればすべて報告せよ。もし報告を怠れば斬る。
と命令しました。大蔵左衛門は臆病者なので斬ると言えば必死で働くことも信玄は計算済みだったのでしょう。
大蔵左衛門は臆病者なのでビビりあがって必死で監視・報告作業に勤しみました。信玄は大蔵左衛門から上がってくる報告をもとに兵の動きを逐一確認し公正に兵を評価したため兵から「公正に評価してくれる」と慕われていたのです。
短所も使い様によって長所になる。人間関係ではその人の特徴を活かした付き合い方をするという意味で何よりもの教訓になります。
また20代のうちに主要な自己啓発本を一通り読んでおくのもおすすめです。
自己啓発本は馬鹿にされる風潮もありますが私は自己啓発本は使い様によると思っています。
私が好きな自己啓発本をレベル別に以下に上げておきます。
初級:ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣
中級:金持ち父さん貧乏父さん
上級:PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則
個人的に一番勉強になったのはPRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則です。
この本は世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツ創業者のレイ・ダリオがどの様な指針で仕事をしてきたのか余すことなく書いている本です。私が20代で読んだ中だと1、2番目に入るくらい参考になった本です。
ただ料金が高めです。私は英語の原書で読んだので1600円でしたが日本語版だと3900円ですね。とはいえ3900円でもその価値はあるかと思います。
読書が好きじゃない人の場合はユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣から読み始めると良いかと思います。かなり軽いタッチで描かれてますので2時間もあれば読めるでしょう。
上で上げたどの本も資本主義社会でどう思考しどう行動すると経済的成功と幸福を得られるのかが示されています。生き方の指針を得ることができます。
もちろん成功するしないは自己啓発本を読んだだけで決まるわけではないでしょう。行動が伴わないことには決して結果が出ることはありません。
ただ資本主義社会においてどう振舞うと経済的、社会的成功に近づけるのかその方向性を示してくれる本だと思います。私はこの3冊の本に出会っていなければ今もずっと極貧状態だったと思います。
③貯金する
お金があると何だかんだで精神的な余裕が出てきます。
1年間働かなくても何とかやっていけるくらいの額の貯金は少なくとも貯めておいた方が良いでしょう。独身だと150~200万円ほどでしょうか。
ただ貯金は意外と難しいものです。心理学でも明らかになっていますが人間はお金が入ったら入っただけ使ってしまう生き物です。
自分の意志に頼るのは禁物です。正直、人間の意志ほど脆いものはありません。
そこで「先取り貯蓄」をしましょう。
給料の口座のある金融機関で「積立定期預金」(ゆうちょ銀行なら「自動積立定額貯金」)を使いましょう。口座から自動的に振り替えて積み立ててくれます。
貯金額は給料の10%にしましょう。この額なら十分に継続できます。
世界的名著『バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか』(ジョージ・S・クレイソン著)が貯金について考える上で示唆に富む本です。
『バビロンの大富豪 』のワンシーンに印象的なのがあります。
大富豪のアルガトは若かりし頃ころ貧乏でいくら一生懸命働いてもお金が貯まりませんでした。
そこで富豪のアルガミッシュに「どうすればお金持ちになれるのか」と教えを乞いました。
するとアルガミッシュは「収入がどんなにに少なくても収入の1割を自分自身に支払いなさい」と言ったのです。
大体10%を目途に貯金するのが挫折しにくいです。
20万円の月給であれば月2万円貯金できます。5年間毎月10%ずつ貯金すれば120万円溜まる計算です。
私の経験ですが100万円貯まったあたりから加速度的に貯金がたまったことを覚えています。精神的な余裕ができ副業にチャレンジしたりそのまま独立できたのもお金があったからこそです。
④副業する
本業のアウトプットとしての場としての副業がおすすめです。
私はかつて派遣で携帯販売をしていた時にはブログでスマホやアプリ、インターネット関連のテーマで情報発信をしていました。そして半年~1年ほどでおおよそ月5~10万円ほど稼げました。
本業の携帯販売でインプットした知識をアウトプットする場にブログを使っていたんですね。
なぜアウトプットするのか?アウトプットするとインプットがさらに強固になり知識が血肉化されるからです。
営業マンであれば営業ノウハウや業界の知識、ITエンジニアであれば技術やトレンドをアウトプットする場としてブログを利用するのでもいいでしょう。
本業のアウトプットの場としてブログにしっかり取り組んで1年して収益化すれば月5~10万円ほどは十分射程圏内に入るでしょう。
その副業で得た収入はそのままそっくり貯金に回します。
すると貯金が貯まるスピードは加速的に高まります。月5万円の副業収入だとすると1年で60万円貯まります。馬鹿にならない額です。
⑤転職する(もしくは市場価値を常に確認する)
転職は慎重にすべきことです。
転職したからと言って年収がアップするかというとそういうわけでもないです。
しかし現在の自分はどれだけ市場価値があるか(≒企業からの需要はどれだけあるか)転職エージェントと定期的に連絡を取って自分の市場価値を確認する習慣を持つのはおすすめです。
定期的に自分のスキルセットの棚卸をすることで自分のキャリア形成の方向性を定めることができます。
自分は20代中盤から転職するかどうかは別として定期的に転職エージェントと連絡を取っていました。
転職エージェントのビジネスモデルは単発ではなく長期的な関係を築くリピータービジネスです。そのため、軽い相談もウェルカムなエージェントがほとんどです。
現在、私は独立してサイト運営やWeb集客を仕事にしているわけですが自分のスキルが労働市場でどのように評価されるのかリクルートエージェントやヘッドハンターと連絡を取って常にアンテナを張ってます。
もし自分のビジネスが駄目になってもいつでも会社に就職できるような市場で売れるスキル磨きやアップデートはずっとすべきだと思っているからです。
気を付けてほしいのが転職エージェントは転職を煽ってくるところも多いという事です。
ビジネスモデルが求職者の就職が決まった時に企業から支払われる成果報酬です(年収の20~30%)年収アップしますよなど転職を煽ってくる転職エージェントもあります。
しかし20代であれば一時的な年収アップよりも手に職のつくスキルを選ぶという観点で転職したほうが良いと思います。
たとえば現在はITエンジニアへの転職が盛んになっています。もともと営業だったり接客業だった人がプログラミングを学んでITエンジニアになっています。これは方向性としては悪くないと思います。
>>ITエンジニア就職のためのプログラミングスクールおすすめ
⑥ITスキルの習得
名著「稼いでいる人が20代からしてきたこと」では40歳以上の年収1800万円以上の人、600万円代の人、それぞれ500人、合計1000人にアンケートを取りそれぞれの思考・行動・習慣の違いを比較しています。
年収アップに繋がった勉強は?という質問項目において年収1800万円以上の人が上げたものは1位「経営学」2位「IT知識」3位「語学」となっています。
私自身WebディレクションやWebサイト運営をしてきてITのレバレッジのかかり方のとてつもなさを痛感しています。
たとえばWebサイトで月間のアクセス数が10万を超えるとそれだけで大きな売上につながる可能性があります。電話でアポをとったり営業するよりも遥かに効率的な集客が可能となります。
IT活用で業務を自動化したり効率化できますし売上も大きく左右されます。
大きく分けて以下の3領域を横断的にじっくり時間をかけて学んでいくのが良いと思います。
①プログラミング
②Webマーケティング
③Webデザイン
私自身もまだまだ完全ではないのですがWebサイト制作やWebマーケティングをコアにすべての領域を満遍なく学んでいっています。
⑦英語習得
英語は後々のキャリアで年収アップにつながります。私は20代のうちからコツコツ英語学習をしておいて良かったと感じています。
名著「稼いでいる人が20代からしてきたこと」では40歳以上の年収1800万円以上の人、600万円代の人の思考・行動・習慣を比較しています。
年収アップに繋がった勉強は?という質問項目において年収1800万円以上の人が上げたものは1位「経営学」2位「IT知識」3位「語学」となっています。
現在、企業の中でもTOEICのスコアを昇進の条件にしている企業も多いです。また外資系企業への転職に英語は必須ですし海外展開している日系企業だと昇進に英語は必須です。
また自営業で働いていても英語ができるとチャンスが増えます。
私の例ですと米国取材などの案件も舞い込んできました。もちろん航空券や宿泊代もクライアントに払ってもらえますので行くことにしました。
ビジネスにおける英語力では特に英会話と英文メールを書く能力が必要になります。
おすすめなのはオンライン英会話です。毎日25分受けてもたったの6000円ほどです。2か月も受けてるとリスニング力やスピーキング力の向上を感じられるでしょう。
私自身多数のオンライン英会話を受けてきました。おすすめのオンライン英会話を以下で紹介しています。
⑧趣味を持つこと
お金を稼ぐのも大切ですがそれと同じくらいに所属できるコミュニティを持ったり仕事以外の楽しみを持つのも大事でしょう。
20代の時間のあるうちに自分の生涯の趣味を見つけると良いでしょう。
私はサルサダンスが趣味なのですがサルサダンスを通じて沢山の出会いがありました。恋人もサルサダンスを通じてできましたし人生の幅が広がった様に感じます。
⑨筋トレをすること
私は筋トレに人生を救われたと言っても過言ではありません。
20代後半から始めましたが20代はおろか10代からやっておくべきだったと思います。
私は現在アラサーなのですが、20代に運動の習慣や健康な食習慣を持てているかどうかで顕著な差が出てきます。
同窓会で友人に会うともうすっかりお腹がポッコリ出てメタボ体型になったりおじさんになり始めている人もいます。
一方、食生活に気を付けたり定期的な運動をしてきた人は見た目も心も若いままです。
20代のうちに筋トレ含む運動する習慣を持つのを強くおすすめします。
仕事でネガティブになったとしても運動すればすっとネガティブが消えていきます。
私にとっては筋トレは自分をケアするためのなくてはならない時間なのです。
別にハードにやらなくても公園を20分ほど軽くランニングして腕立て伏せをするだけでも全然メンタルが違ってきますよ。
運動すると脳内化学物質のエンドルフィンや内因性カンナビノイドが分泌されます。これらは人間を楽観的な気分にしたりストレスを軽減する作用があります。
あと筋トレにはセルフイメージを高める働きがあります。人は自分の身体の動きを認識することで「自分はどんな人間か認識する」ようにできています。
たとえば「腕に力を入れてベンチプレスを上げている」身体の動きによって「強い自分」というセルフイメージが形成されるわけです。
別にガチの筋トレの様にハードにやらなくても良いと思います。軽くでもいいので定期的に運動する習慣を持つことをおすすめします。
⑩性エネルギーの活用の方法を学ぶこと
まさかのスピリチュアル系?そう思われた人もいるかもしれません。
男女問わず性エネルギーの活用は実はかなり重要なことだと思っています。
スピリチュアルではなく科学的に見るとドーパミン分泌と関連している話なんですよ。
ドーパミンはやる気を司る物質ですがこのドーパミンを性方面であまりに過剰分泌しすぎるともはや仕事では快感(達成感)を感じれなくなりやる気が起きづらくなる悪影響があるわけです。
要は適度にしておいた方が良いってことですね。
自己啓発本の名著『思考は現実化する』の第15章で「性的エネルギーをうまくビジネスに転換できたものは大きな結果を残している」というくだりがあります。
でもこういう話、出版社が嫌うからなのかどの自己啓発本にも載っていないです。
自分は20代で実践できて良かったです。自分の場合、20代後半にあまり乱れた性活動はしないように節度を保つよう心がけるようになりました。
すると性に向かっていたエネルギーを仕事に注ぐことができて副業や仕事で成果が出て人生が一気に好転したんですね。別に出家僧になる必要はないと思いますが自分のエネルギーの使い道にある程度意識になることは大事かなと思います。
『思考は現実化する』には性的エネルギーの話にそこまでページは割かれていませんが読んで損はない本ですので興味のある人は読んでみてはどうでしょうか。
20代で結構人生の方向性決まると思う派です
何歳になってもチャンスはあります。でも20代にある程度準備していた人に幸運の女神はより微笑みやすいのではないかと感じています。アラサーになって仕事が楽しくなってきた私の率直な感想です。
私の場合は別に凄い経歴やスキルがあるわけではないです。
でも携帯販売にしろ、求人広告の制作にしろ、サイト運営にしろ1つ1つ全力で取り組んできました。
職種に一貫性がないようでいて実は携帯販売で培ったスキルが求人広告の制作に役立っていますしサイト運営にも役立っています。
スティーブ・ジョブスが残した言葉を紹介して締めます。
先を読んで点と点をつなぐことはできません。後からふり返って初めてできるわけです。
したがってあなたたちは、点と点が将来どこかでつながると信じなければなりません。自分の勇気、運命、人生、カルマ、何でもいいから、信じてください。
点がやがてつながると信じることで、たとえそれが皆の通る道からはずれても、自分の心に従う自信が生まれます。これが大きなちがいをもたらしてくれるのです。