IT営業は求人が絶えず増加傾向にあります。
IT系のベンチャーから中小企業、大企業までIT事業を拡大しており営業の人員確保に躍起となっています。
未経験でも歓迎の求人が多い上にIT業界で身につくスキルは他のIT企業でも使え汎用性が高く潰しが効きます。
現在キャリアチェンジを考えている人にとって狙い目の職種と言えるでしょう。
今回はそんなIT営業の仕事内容、年収、やりがい、きつさ、未経験からなるIT営業に転職する方法について解説します。
IT営業の仕事内容
IT営業の仕事の内容としてはITシステムやソフトウェア、WebマーケティングやWebサイト制作サービスの販売などITビジネス全般の営業業務を担当します。
IT営業の商材であるITシステムやソフトウェアは性能や機能がすべて決まっているわけではありません。
顧客の課題やニーズをヒアリングで把握した上でその課題解決やニーズを自社商材なら満たせることを示すソリューション営業的な色合いが強い点が特徴です。
顧客にヒアリングしたうえで商材を顧客の独自仕様にカスタマイズするケースも多いです。
求人の例)
【主な業務】
◎新規・既存顧客へのシステム提案・技術提案
◎パートナー企業の新規開拓
◎既存パートナー企業のフォロー、開発要員の確保
◎自社パッケージ製品の提案(エンドユーザー向け)
*業務の流れ*
課題やニーズのヒアリング
▼
提案書(技術提案・パッケージ導入)の作成、
およびお客様へのプレゼンなど
▼
サービス導入に関する各種支援
▼
お問い合わせ対応・アフターフォローなど
そのため顧客社内のプログラマーやシステムエンジニア、デザイナーとのコミュニケーションも営業と並行して行うことになります。
IT営業は特定の専門家になる必要はないもののコミュニケーションを円滑に行えるだけの商材に関連する領域のIT知識が求められます。
IT営業が難しいのは顧客の課題が均一ではなくそれぞれの顧客に合わせたソリューションを提案する必要がある所
IT営業の年収
年齢 | 平均年収 | 男性 | 女性 |
20代 | 410万円 | 412万円 | 406万円 |
30代 | 585万円 | 587万円 | 572万円 |
マイナビの調査によるとIT営業の20代の平均年収は410万円で30代になると大幅に上昇し585万円となります。
現在、IT系のベンチャーから中小企業、大企業までIT事業を拡大しており営業の人材確保に躍起となっています。
その増員した営業マンをマネジメントできる30代の人材がとりわけ必要とされています。
30代になると大幅に年収が上昇しているのはこうした管理職にあたるIT営業職の市場価値が高いためです。
またIT営業は収入において性差があまりない点も特徴です。
20代男性412万円・女性406万円、30代男性587万円・女性572万円とほとんど同じです。
女性にとっては活躍のチャンスがある職種と言えるでしょう。
またIT営業には転職3~5回経験している人がザラにいます。IT営業で転職経験のない人は2%のみ、98%が1回以上転職経験のある人です。78%の人が転職で年収がアップしたと回答しています。
流動性が高いこと、IT営業へ転職すると年収がアップしやすい点は注目すべき点です。
最近ではITエンジニアやSEからIT営業に転身するケースもあります。
年収600万円~
IT営業の仕事のやりがい
・顧客の課題を解決した時の達成感
・ソリューション営業やIT知識が身につき成長を実感しやすい
顧客の課題を解決した時の達成感
ITシステムやソフトウェアによって顧客の事業の大幅な業務効率化に成功したり売上を向上させたり成果を上げた際に顧客から感謝されることもあります。
とりわけ営業は前面に出て顧客とコミュニケーションを取りますので感謝の言葉を貰いやすい立場です。
ソリューション営業やIT知識が身につき成長を実感しやすい
IT営業を通して顧客の課題解決にコミットするソリューション営業の手法を身につけることができます。また商材に関連するIT知識をつけていくことが求められますのでITに関しては一般人よりも相当詳しくなります。
IT営業で身につけたスキルは別のIT企業に移っても使える汎用性のあるスキルですしIT営業は転職するたびに年収も上がっていきやすい職種です。
ITエンジニアだったりSEだった人がIT営業に転身するケースがありますが、その場合は自分のITに関する知識をフルに活用した販売、アフターフォローができる点でも楽しさはあるでしょう。
IT営業は激務できつい?
・技術面への理解がないと現場のエンジニアから疎まれる
・トラブル対応は営業が窓口となる
技術面への理解がないと現場のエンジニアから疎まれる
IT営業はエンジニアリング、技術面に一定程度の知識が求められます。
技術面への理解が不足しており無茶な納期を現場のエンジニアに要求するとエンジニアから反感を買ってしまいがちなのです。
もちろん未経験から転職したばかりだと大目に見てもらうことはできるでしょう。しかし、ある程度月日が経っているのに関わらず技術面への理解がないままだと社内での立場も危うくなるでしょう。
トラブル対応は営業が窓口となる
ITシステムはソフトウェアは導入したら終わりではなく、導入した後もエラーやバグなどのトラブルがあった場合に営業が顧客対応の窓口として対応する必要があります。
顧客からは「早く対応してくれ」とクレームを投げられ現場のエンジニアからは「もっと時間がかかります」と突き返されて板挟み状態となることも多々あります。
IT営業はフィジカル的なきつさというよりも精神的なきつさのある職種です。
IT営業の経験・スキル・資格
【スキル・知識】
・ヒアリング力
・IT知識
・プログラミングスキル
【資格】
・基本情報技術者
・応用情報技術者
顧客の課題は顧客自身が正確に把握していない場合もあります。そのため顧客の課題を特定するためにも情報を多くかつ正確に引き出すヒアリング力が求められます。
このヒアリングの際に広範なIT知識があれば顧客に安心感を与えることができます。
転職する上ではIT知識の豊富さや意欲を示すためにも基本情報技術者などの情報システム関連の資格を取得しておくと良いでしょう。
プログラミングスキルがあると重宝される
プログラミングスキルのあるIT営業は重宝されます。
商材となるITシステムやソフトウェアは顧客の独自仕様にカスタマイズすることも多いです。
ITシステムやソフトウェアの仕組みを技術面から理解できていると精度の高い提案を顧客にすることが可能です。
また現場のエンジニアらとコミュニケーションを取る際にも商材に関連したIT知識が豊富であればあるほど良いです。現場の状況を理解したうえで納期を設定したり仕様を詰めることができるからです。
ITエンジニアにならないとしてもプログラミングをプログラミングスクールで一定期間学んでからIT営業への転職活動をするのがおすすめです。
IT営業のキャリアパス
・マネジメント職
・ITコンサル
IT営業として経験を積んだ後のキャリアパスとしては1つに営業マンを取りまとめるマネジメント職があります。
もう1つはさらに専門性が高いITコンサルタント職へのキャリアチェンジです。
「顧客の課題をヒアリングしたうえでソリューションを提案する」のはIT営業のソリューション営業とITコンサルタントの仕事両方に共通しているためです。
ITコンサルタントになると年収1000万円を達成することも可能です。
IT営業でも経営寄りの視点でソリューション営業できたり分析力の高さがあることを示すことができればITコンサルタントに転身することは可能です。
IT営業からITコンサルへ転職
未経験からIT営業に転職する方法
未経験からIT営業職を目指すことは可能です。
別の営業職でソリューション営業をしていた経験があったりプログラミングスキルがあったり基本情報技術者試験に合格していてIT知識が豊富であることを示すことができれば転職できる可能性は飛躍的に高まります。
IT営業職の中でもWebサイト制作やマーケティングソリューションを販売するIT営業に関しては未経験歓迎の求人が多めです。
<必要業務経験>
■必須要件:
・社会人経験1年以上
・営業としての成長意欲が高い方
・経営的視点を持ち会社経営、事業運営に興味がある方
■歓迎要件:
・IT業界での就業経験
・1年以上の営業経験
求人票を見ると自分の過去の経験から活かせそうな類似スキルが見えてきます。エージェントから紹介される求人票に目を通して転職できそうか確認することをおすすめします。
IT営業に転職するのにおすすめなエージェント
IT営業の転職にはエージェントを利用するのがおすすめです。
エージェントは転職してもらうことでお金を得ていますので求職者のキャリアカウンセリングをして過去の経験からIT営業に活用できそうなスキルを必死で分析してくれます。
キャリアカウンセリングは普通にサービスとして受けると有料レベルですがエージェントなら無料でやってくれますので使い倒しましょう。
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