ニートから正社員として就職できるのは1割未満。
内閣府の『青少年の社会的自立に関する意識調査』によると学校を卒業後に正社員として就職しなかった人で正社員の仕事に就けた人は30歳近くなっても1割に満たないと判明しています。
正社員になれた約1割の人にはニートやフリーターが含まれているわけですがその人たちは何らかのスキルがある人たちであると考えるのが妥当でしょう。
スキルなしの丸腰で労働市場という戦場に出陣しても「面接にすらこぎつけれない」状態に陥ります。
今回はニートから就職するのが難しい理由、どうすれば就職できるのか解説します。
筆者経歴
大学卒業後、派遣の携帯販売員でキャリアをスタート。その後、求人広告ライター、Webディレクターを経て現在は企業のWeb集客支援や自身で複数のサイトを運営して生計を立ててます。
なぜニートが採用されづらいのか
そもそも最初になぜニートが企業から敬遠される、採用されづらいのか。
ニートが採用されにくいのは
①ニートは駄目な人というレッテル
②新卒採用が今も根強くそのルートから外れた人は正社員になるチャンスが少ない
の2つで説明できます。
①ニートは駄目な人というレッテル
ネット上の「ニートにおすすめの仕事」的な記事を幾つか読んだのですが最初から「ニートはだらしない人」と決めてかかっている記事がたくさんありました。
これはもう明らかに偏見です。ニートの中にもネオニートみたくスキル磨きをしていたり読書したり色んな人がいます。あと私の知る限りニートの中には正社員以上に能力の高い人がたくさんいます。
ただ問題なのは彼らが能力を活かせる機会がない点でしょう。
企業の採用においてはニートに対する「働く意欲の薄い、怠け者でダメな人」というレッテルが強力に作用していることは間違いないです。
「なぜこの数年間働いていなかったのか?」
「怠け者でないか?」
「就職できないのはつまり能力が低いのではないか?」
そうした偏見から採用されづらくなっている現状があります。
②新卒採用が今も根強くそのルートから外れた人は正社員になるチャンスが少ない
日本にはまだまだ新卒採用が根強く残っています。諸外国にはこのような新卒採用などなく異例の制度でしょう。
新卒で正社員として就職できた人にとっては最高の制度です。職能がつくまでお金をもらいながら研修も手厚くしてもらえる最高の環境と言えるでしょう。
一般的な企業ですと入社して3年は「戦力として期待しない教育期間」です。入社後3年間支払う給料が約1000万円ほどで福利厚生や研修費用が300万円以上するとします。
1人の社員が稼げる戦力になるまで1500万円弱かかるわけで新卒就活に上手くいった人はそれだけのコストを企業に負担してもらえるのです。
新卒で正社員としての座を得るとこれだけの厚遇を得れるわけですが一方でこの新卒ルートから外れると正社員になれるチャンスが低くなります。
内閣府の『青少年の社会的自立に関する意識調査』によると学校を卒業後に正社員の仕事に就けた人は30歳近くなってもわずか1割と判明しています。
ニートから正社員として就職するのは結構な難関と考えておいた方が良いでしょう。
それではどうすれば就職できるの?ヒントはわらしべ長者
ニートが就職できないのは本人の能力の欠落や人間性の問題だけではなく社会の構造的な問題に依るところもあるでしょう。
とはいえ新卒ルートに乗らなかった人でも1割の人は正社員として就職できています。
彼らは就職できなかった人と何が違うのでしょうか。
彼らはスキルを習得し「ニートはだらしない駄目な人」というレッテルを跳ね除け、企業にどう貢献できるのかを実績ベースで証明したからでしょう。
何らかのスキルを習得していることそのものが勤勉の1つの証明になりますし、そのスキルが企業の利益につながることが分かりやすいスキルであればより採用されやすくなるわけです。
ニートから脱出する最善の方法はスキルをつけることに尽きます。もうここから逃れてはならないでしょう。
コミュ力が高ければノースキルでも就職できるかもしれません。ただ就職できても職場環境がブラックで劣悪で辞めてしまいそれがトラウマになって…と悪循環に陥る可能性があります。
最低限のスキルを身に付けたうえで就職してそこからキャリアを発展させていくのが最適ルートでしょう。
「わらしべ長者的キャリア」戦略が有用です。
わらしべ長者的キャリアはYahoo!アカデミア学長の伊藤羊一さんが提唱しているキャリア戦略なのですが激しく同意します。
申し上げたいのは、必要にせまられて始めたことを突き詰めて、成果をあげていくと、思いもよらない方向にことが進んでいく、ということです。
やりたいことなんて、なくていい。 将来の不安と焦りがなくなるキャリア講義
目の前の仕事や経験に対して、全力投球して成果を出す。それがきっかけとなり、あちこちへと呼ばれる機会が増えていく。
すると、思いもしなかった自分になっている。いわば、1本のわらしべを交換していき、気がつくとお金持ちになっていた「わらしべ長者」のような人生です。
私も大したことないキャリアではありますが、この「わらしべ長者的キャリア」を辿ってきました。
新卒就活に失敗した後、とりあえず生計を立てるために派遣の携帯販売をしていました。正社員ではなく収入も安定せず将来に対して不安な気持ちいっぱいだったことを覚えています。
ただし、派遣ながらも販売・営業トークのスキルを磨いていました。
どのようにすればお客さんは買ってくれるのか。どのような話ならお客さんは耳を傾けてくれるのか常に考えて接客していました。
携帯コーナーに立ち寄るお客さんは必ずしもスマホを買う気で来ているわけではないです。家電量販店に来たついでにフラッと携帯コーナーに立ち寄っただけなのです。
そんなお客さんに話を聞いてもらうには「えっ」と思うお得な情報や興味が引かれる情報を最初の10秒で伝えなければなりません。
お客さん、携帯代月々9000円かかってるんですね。アイフォンに乗り換えたら月々5000円になりますよ。4000円得しますよ。そのワケなんですが~~
また自分でブログを立ち上げ記事の執筆も始めました。このブログのライティングにしても冒頭分でいかに読者の興味を引くのか意識してました。これは携帯販売で培った営業スキルをそのままライティングに転用した形です。
そのブログを自分のスキルを示すポートフォリオとして求人広告ライターとしての仕事を得ました。
さらに私が求人広告を書いていることを知った友人からコピーライティングのスキルを活かしてWebサイトを制作しないかと連絡をもらいました。
ワイヤーフレーム(Webサイトのレイアウトを決める設計図)の作り方を学びWebデザイナーと協働して副業でWebサイトを制作することになりました。
またブログの経験を活かして自身で複数のサイト運営も開始し収益化。正社員の数倍の収益を上げるようになりました。
らにクライアント向けの企業のWeb集客も手掛けるようになり現在は独立して自営業者になってます。
自営業者となった現在も自身の労働市場での価値を測るためにリクルートエージェントをはじめとする転職エージェントと連絡を取っていますがいつでも転職できる状態を維持しています。自分のビジネスがオワコンになったら転職できるように準備しています。
私の場合、携帯販売の営業スキルを文章に応用してコピーライティング技術を高めていきました。そしてコピーライティングスキルをベースにWeb業界にも領域を広げて言った感じです。
今だと間違いなくITスキルを身につけるのが良い
私はまさにわらしべ長者みたく少しずつできる領域を広げていきました。
派遣の携帯販売員
↓
ブログ立ち上げ
↓
求人広告ライター
↓
Webディレクター
↓
自営業
ただ私の様なキャリアは正直おすすめしません。運に依るところも多いです。そこまで再現性は高くないと思ってます。
もう少し確度を上げるのであればITエンジニアが良いと考えます。現在、存在する職種の中だとわらしべ長者的キャリアを形成しやすい職種でしょう。
最初のベースとなるプログラミングスキルを身に付ければ努力次第で仕事の領域を広げていきやすいです。
キャリアにブレークスルーを起こすにはスキル習得というきっかけが必要です。
実際のわらしべ長者的なエンジニアの例を挙げましょう。
ITエンジニアが良いのは近接職種のスキルも習得しやすい環境で転職もしやすい点です。
スキルの掛け算で市場価値を高めやすいのもメリットです。
プログラミング×マーケティング、プログラミング×マネジメント、プログラミング×デザインの様な感じでどんどんできることを増やしていきやすいのです。
ITスキルを学ぶならスクールがおすすめ
ニートからITスキルを学んでITエンジニアになるのには1か月~半年ほど一定期間ガッツリと学習にコミットできるスクールがおすすめです。
自分がITエンジニアなんて無理だよ…
と思う人もいるかもしれませんが現在ITエンジニアになってる人の多くは学習する前はそう思っていた人が大半です。
スクールでの学習期間(平均的には3か月ほど)を頑張ると間違いなく人生をITスキルのベースを獲得できるでしょう。
より重要なのが一定レベルのITスキルを獲得していると仕事に困ることはなくなる点です。ITスキルをベースに自分ができる仕事をどんどん広げていけます。
現在ですとITエンジニア就職ができるプログラミングスクールが沢山出てきています。アラサーの私からすると非常に羨ましいです。
新卒就活失敗した当時にこんなスクールがあったら絶対に通ってたと思います。
金銭的な余裕がある人は有料スクールのDMM WEBCAMPもしくはRUNTEQ(ランテック)、テックキャンプ エンジニア転職をおすすめします。
金銭的な余裕がない人は無料スクールのプログラマカレッジもしくはGEEK JOBをおすすめします。
有料スクールと無料スクールの違いですがSES企業への就職がメインとなるかそうでないかの違いです。
無料スクール卒業生はSES企業への就職がメインです。SES企業については説明すると長くなるので「SES企業とは何か?」を参照ください。
どのスクールも無料カウンセリングをしています。
大体4、5スクールほど回ってから自分に合っているなと感じたスクールに決めると良いでしょう
学習時間はしっかり取ろう
学習時間としては600時間以上をおすすめします。
それくらいになると一定のプログラミングスキルがついて就職先企業を選べるようになってくるためです。
200時間程度の学習で就職できる企業はちょっとやば目な可能性があります。
ITエンジニアと一口に言っても色々な種類がありまして単調なマニュアル作業や夜勤などきつい仕事をさせられる場合もあります。
そういった仕事を避けるためにもしっかり学習時間をとってブラック企業以外の企業に就職するようにしましょう。
DMM WEBCAMP
料金 | 62万8000円(税別) |
期間 | 3か月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | 教室 or オンライン |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介、転職保証あり |
DMM WEBCAMPは3か月かけてみっちりプログラミングスキルを習得してITエンジニアへの就職を目指すカリキュラムとなっています。
DMM WEBCAMPは卒業生の就職後の離職率も追跡調査しており離職率は僅か1%とのことです。
IT業界の離職率は20%が平均ですのでDMM WEBCAMPの卒業生の離職率1%は驚異的です。職場、仕事に満足しやりがいを持って働けている何よりの証拠です。
またDMM WEBCAMPでしっかり学習を完了したのに転職できない場合は受講料が全額返金される転職保証があるのも特徴です。
無料カウンセリングは公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://web-camp.io/
RUNTEQ(ランテック)
料金 | 39万8000 円(税別) |
期間 | 5-9月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | オンライン |
年齢制限 | なし |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
RUNTEQ(ランテック)はプログラミング完全初心者から自社サービス開発系の企業にWebエンジニアとして就職したい人におすすめです。ただしカリキュラムは難易度が高めです。
現在日本に存在するプログラミングスクールの中だと最も実務レベルでプログラミングスキルがつくスクールと言って良いでしょう。
ただ期間が5か月と長めです。じっくり時間をかけて学べる人におすすめです。
無料カウンセリングは公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://runteq.jp/
テックキャンプ エンジニア転職
料金 | ➀70日の短期集中スタイル 料金:59万8000円(税抜) ➁180日間の夜間・休日スタイル 料金:79万8000円(税抜) |
期間 | 70日~180日 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | 教室 or オンライン ※教室は東京、名古屋 、大阪 、福岡にあります。 |
年齢制限 | なし |
就職サポート | 〇就職先紹介、転職保証あり |
テックキャンプ エンジニア転職は30歳以上でエンジニア転職を目指す人におすすめです。
料金は高めですが教室も利用でき70日の短期集中でエンジニア転職を目指せる点が良い点です。
また学習を完了した人で万一転職できない場合は受講料が全額返金される転職保証もあります。
テックキャンプ エンジニア転職も無料カウンセリングを開催しているので利用してみると良いでしょう。無料カウンセリング詳細は以下公式サイトから確認できます。
公式サイト
https://tech-camp.in/expert
プログラマカレッジ
料金 | 無料 |
期間 | 3か月 平日5日間コース 月~金10:00~18:00 総学習時間420時間 週3夜間コース 月水金19:00~22:00 総学習時間200時間 個別研修コース 週1~3回マンツーマン 総学習時間 40時間 |
学習言語 | Java |
受講形態 | 教室 or オンライン ※教室は東京 |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
プログラマカレッジは無料スクールですがその学習サポート体制は有料スクール並みです。
学習にもたっぷり時間をかけます。こちらをクリックして設定変更。この入力は公開ページで反映されません。
平日5日間コース 総学習時間420時間
週3日夜間コース 総学習時間200時間
アプリ開発からチーム開発までかなりガッツリ学べるカリキュラムとなっています。
また学習完了後はプログラマカレッジの提携先を就職先として紹介してくれますが必ずしもその就職先に就職する必要もありません。自分で就職活動をするのも許されます。
無料カウンセリングで学習カリキュラムや就職活動について訊いてみましょう。公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://programmercollege.jp/
GEEK JOB
料金 | 無料 |
期間 | 1~3か月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | オンライン |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
無料スクール大手はGEEK JOBとプログラマカレッジの2大巨頭です。
どちらを選ぶべきかですがプログラミングをガッツリ学びたい場合はプログラマカレッジがおすすめです。専門スキルとしてのプログラミングをスクールでがっつりつけたいのであればプログラマカレッジでしょう。
一方で最短でITエンジニア就職を決めたい人には最短1か月で就職を目指せるGEEK JOBがオススメです。
ただしGEEK JOBは紹介する企業以外の面接を受けるのは禁じています。GEEK JOBが紹介する企業の面接だけを受けることになります。
ただGEEK JOBが紹介する企業はすべてキャリアアドバイザーが徹底精査しているのでブラック企業ではないので安心して大丈夫です。
ITエンジニア以外の職種なら
ITエンジニア以外の職種でも専門スキルがつく職種であればそれもまた選択肢としてありでしょう。
たとえば
・Webマーケティング
・Webデザイナー
・コピーライター
ただしITエンジニアと比較しても習得がある程度容易であり参入障壁が低い点がデメリットだと思います。労働市場での競争が激しくなりがちです。
ニートからの転職支援に定評のあるDYM就職で転職が可能かどうか相談すると良いでしょう。
Webマーケティングであれば以下のWebマーケター支援付きのスクールDMMマーケティングキャンプがおすすめです。