なぜニートが悪く言われるのか。
「ニートはダメな人たち」というレッテルが貼られることってありますよね。
筆者は新卒就活に失敗しました。その後、完全なニートとは言えないものの派遣や契約社員として働いたりフリーターだった時期が3年以上あります。
また仕事の休閑期には全く働かず家で寝ている時期もありました。その時期はニートだったと言って良いでしょう。
そもそもニートとは何かですが一般的には「15~34歳の若者で学生でなく未婚者で働いておらず求職行動もしていない人」を指します。
私がそのニート期間に感じたのは周囲の「就職できなかった人≒能力のない人」という視線でした。
被害者意識が強すぎと言われたらそれまでですがおそらくフリーターやニートに対しては「能力のない人」といった偏見のようなものは存在するのではないでしょうか。
人間というのは本質的に何らかのレッテルを貼ることで相手がどんな人物なのか認識する認知の性質を持っています。
たとえばですが
・イケメン≒清潔
・美女≒性格悪い
こんな感じで人にレッテルを貼る傾向があります。
・ニート≒能力の低い駄目な人
みたいなレッテルはあるのではないでしょうか。
これは悪いとかそういう事ではなく人間の脳の認知の仕組み上、情報を取捨選択する上でそうなっているわけです。
しかし筆者の個人的な経験からするにフリーターやニートは別に能力的、人間性に問題があるから正社員になれなかったという人ばかりではないと思ってます。
私は新卒就活失敗後、携帯販売の売り場でスマホを販売していましたが派遣できてる人たちは正社員よりも販売スキルや知識量が豊富な人がたくさんいました。
フリーターやニートは能力や人間性に問題があるのではなく新卒のレールに何らかの都合で乗れずにチャンスを掴めなかった人も結構な割合いるのです。そもそも自分でその立場を選んでいる人もいますよね。
私の場合ですと休学を2年して放浪しまくった上に就職活動が面倒になって放棄した経緯があります。
ただ、そうやって新卒就活のレールに乗れなかった人は企業から
この人何か問題あるのでは?
と思われ採用されずなかなかその状態から抜け出せなくなります。しかしニートは元々能力が低いというわけではありません。戦略次第で就職し下剋上するのは可能です。
本記事ではニートから就職する方法について実体験を交えて解説します。
前提:ニートであることは悪くない
そもそもなのですがニートであることが悪い様な風潮があるわけですがそれに対して私は疑義を呈します。
歴史を見ればキリスト教のイエス・キリストの様な人物だって定職についておらずぶらぶらしてたわけだし進化論を考案したチャールズ・ダーウィンもニートとして家から出ず研究に勤しんでいたわけです。
ニートのダーウィンです(とは言わないですよねw)
ちなみにニートという言葉は元々はイギリスの労働政策において用いられた1999年に登場した新しい言葉です。
日本だと太宰治にしてもそうで大学から除籍されて就職もできずずっと実家の資金援助を受けて生活していました。
しかし彼らは能力や人間性に問題があったというとそういうわけではないのは明白です。
筆者はニートであることは何ら問題がないという立場を取ります。
なぜニートであることがことさら悪く言われるようになったのか。
これは新自由主義の浸透と大きく関係しているでしょう。
国家による福祉・公共サービスの縮小(小さな政府、民営化)と、大幅な規制緩和、市場原理主義の重視を特徴とする経済思想
特に日本など資本主義が高度に発達した先進国では新自由主義が人間性にまで浸食し‘‘生産性こそが人間としての価値‘‘と言わしめるレベルです。
「生産性に役立つスキルを獲得することが‘‘最高の善‘‘であるという新自由主義な考え方がもはやアイデンティレベルで浸透した」
その結果、その新自由主義的な信条に反するニートという立場に対する風当たりが強くなっているのでしょう。「生産性のないニートはダメ」という視線がきつくなっているわけです。
ただ筆者はこれはおかしいと思っています。人間は生きてるだけで十分でしょう。江戸時代なんて現代でいうニートは山ほどいたはずです。
下剋上には労働市場で勝負するためのスキル獲得が必須
ただし現代は江戸時代とは異なり家族からの扶助を受けるのは難しいです。自分の食い扶持は自分で確保する、自分の人生は自分で舵取りする戦略も当然必要になってくるでしょう。
またキャリアの最初の10年間(とりわけ25歳から35歳まで)が最も成長に影響を及ぼし生涯賃金に響くということが研究で明らかになっています。米国の研究ですが日本人にも当てはまるでしょう。
私はこれらの前提を踏まえた上でニートはこの社会という荒野において自分の身を防衛する鎧となる専門スキルを獲得する必要があると思っています。
誰しもニートの期間はあってもいいと思います。しかし一方でまた専門スキルを高める機会を掴むための努力は絶対にすべきなのもまた厳然たる事実なのです。専門スキルを獲得しなかったつけは最終的には自分に回ってくるからです。
専門スキルを獲得して労働市場における強者とまでは行かずとも労働市場で勝負できるようになれば企業にロックインされ社畜化されて潰れることはないしフリーターとして不安定な立場に置かれることもなくなります。
もはや企業は労働者を生涯にわたって雇用してくれることはないです。守ってくれません。
やるべきことは自分の人生を舵取りするための鎧となる専門スキルの獲得でしょう。
また人間が充足を得られる瞬間というのは「他人の役に立った時」というのも真実です。専門スキルがあれば他者に貢献する、他人の役に立ち「ありがとう」と言われる機会も増えます。
鎧となる専門スキルとしてITスキルを選ぶべき
現在、ニートの人には鎧となる専門スキルを身に付ける期間を設けることをおすすめします。
それではどんなスキルが良いのか?
営業や販売業、介護職なども比較的ニートから就職しやすい業種です。
ただし、それらの仕事が悪いわけではないのですが業界としてガンガン伸びている業界ではないです。
また専門スキルと言えるほどのスキルが付きがたい職種ですのであまりおすすめしません。そういった専門スキルがつかない職種につくと結局ブラック企業に行かざるを得なくなったり消耗して潰れてしまう可能性があります。
一定の専門スキルをベースに持つと専門スキルに関連した分野で経験を積んだり柔軟に自身のスキルの領域を広げ仕事を得やすくなります。ですので専門スキルが付きやすい職種への就職を目指すべきです。
恐縮ですが私自身の職歴の変遷で説明させていただきます。
私は大学卒業後、派遣の携帯販売員でキャリアをスタートしました。その後に求人広告ライターとなって求人広告を書きまくりました。
私が求人広告を書いていることを知った友人からコピーライティングのスキルを活かしてWebサイトを制作しないかと連絡をもらいワイヤーフレーム(Webサイトのレイアウトを決める設計図)の作り方を学びWebデザイナーと協働してWebサイトを作ることになりました。
その後は自身でWebサイトを複数運営するようになり企業向けにWeb集客支援もするようになりました。そうしていつの間にかIT業界(Web業界)に関わる様になっていました。
私の場合、求人広告のコピーライティングをベースに領域を広げてWeb業界に入っていったわけです。
また仕事をする中でITエンジニアとも接点を持つようになったのですが、IT業界は間違いなく伸びている市場です。圧倒的人材不足です。
経産省の調査でIT人材は2030年に最大78万人不足とされています。完全な売り手市場で実務未経験からでも採用されやすい職種です。
私は鎧となる専門スキルとしてITスキル(特にプログラミングスキル)を強くおすすめします。
ITエンジニアになるのには医者や会計士、弁護士の様な学歴・資格も必要ありません。努力次第で人生逆転できる唯一の職種といって良いです。
何よりもITエンジニアは鎧となるITスキル(プログラミングスキル)が付きます。
そのITスキルからマーケティングやマネジメント、英語など掛け算で徐々にできることを増やし領域を広げていくのも可能です。
そうやって経験を積んでいくと医者や会計士、弁護士に匹敵する年収を獲得するのも可能となるでしょう(経験を積んだエンジニアであれば年収600~1000万円は20代後半、30代で普通に狙えます)
ITエンジニアについては以下の記事で詳しく解説しました。
ITスキル勉強法は以下の記事で解説しています。
ITスキルを学ぶならスクールがおすすめ
ニートからITスキルを学んでITエンジニアになるのであれば1か月~半年ほど一定期間ガッツリとコミットして学習できるスクールがおすすめです。
自分がITエンジニアなんて無理だよ…
と思う人もいるかもしれませんがITエンジニアになってる人の多くは学習する前はそう思っていた人が大半です。ITエンジニアは弁護士や医者、会計士など資格の必要な職業より圧倒的になるのはハードルが低いです。
スクールでの学習期間を頑張れると間違いなく人生を生き抜く鎧となる専門スキルとしてのITスキルのベースを獲得できるでしょう。
より重要なのが一定レベルのITスキルを獲得していると仕事に困ることはなくなる点です。ITスキルをベースに自分ができる仕事をどんどん広げていけます。
現在ですとITエンジニア就職ができるスクールが沢山あります。ここ数年なんですよね。ITエンジニア就職を目指せるスクールがこんなに増えたのは。
私の無職時代にITエンジニア就職支援スクールがあれば絶対に行っていたでしょう。
金銭的な余裕がある人は有料スクールのDMM WEBCAMPもしくはRUNTEQ(ランテック)、テックキャンプ エンジニア転職をおすすめします。
どのスクールも無料カウンセリングをしています。
大体4、5スクールほど回ってから自分に合っているなと感じたスクールに決めると良いでしょう
有料スクールと無料スクールの違い
有料スクールと無料スクールの違いですがSES企業への就職がメインとなるかそうでないかの違いです。無料スクール卒業生はSES企業への就職がメインです。
これは長くなるので「SES企業とは何か?」を参照ください。
DMM WEBCAMP
料金 | 62万8000円(税別) |
期間 | 3か月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | 教室 or オンライン |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介、転職保証あり |
DMM WEBCAMPは3か月かけてみっちりプログラミングスキルを習得してITエンジニアへの就職を目指すカリキュラムとなっています。
DMM WEBCAMPは卒業生の就職後の離職率も追跡調査しており離職率は僅か1%とのことです。
IT業界の離職率は20%が平均ですのでDMM WEBCAMPの卒業生の離職率1%は驚異的です。職場、仕事に満足しやりがいを持って働けている何よりの証拠です。
またDMM WEBCAMPでしっかり学習を完了したのに転職できない場合は受講料が全額返金される転職保証があるのも特徴です。
無料カウンセリングは公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://web-camp.io/
RUNTEQ(ランテック)
料金 | 39万8000 円(税別) |
期間 | 5-9月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | オンライン |
年齢制限 | なし |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
RUNTEQ(ランテック)はプログラミング完全初心者から自社サービス開発系の企業にWebエンジニアとして就職したい人におすすめです。ただしカリキュラムは難易度が高めです。
現在日本に存在するプログラミングスクールの中だと最も実務レベルでプログラミングスキルがつくスクールと言って良いでしょう。
ただ期間が5か月と長めです。じっくり時間をかけて学べる人におすすめです。
無料カウンセリングは公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://runteq.jp/
テックキャンプ エンジニア転職
料金 | ➀70日の短期集中スタイル 料金:59万8000円(税抜) ➁180日間の夜間・休日スタイル 料金:79万8000円(税抜) |
期間 | 70日~180日 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | 教室 or オンライン ※教室は東京、名古屋 、大阪 、福岡にあります。 |
年齢制限 | なし |
就職サポート | 〇就職先紹介、転職保証あり |
テックキャンプ エンジニア転職は30歳以上でエンジニア転職を目指す人におすすめです。
料金は高めですが教室も利用でき70日の短期集中でエンジニア転職を目指せる点が良い点です。
また学習を完了した人で万一転職できない場合は受講料が全額返金される転職保証もあります。
テックキャンプ エンジニア転職も無料カウンセリングを開催しているので利用してみると良いでしょう。無料カウンセリング詳細は以下公式サイトから確認できます。
公式サイト
https://tech-camp.in/expert
プログラマカレッジ
料金 | 無料 |
期間 | 3か月 平日5日間コース 月~金10:00~18:00 総学習時間420時間 週3夜間コース 月水金19:00~22:00 総学習時間200時間 個別研修コース 週1~3回マンツーマン 総学習時間 40時間 |
学習言語 | Java |
受講形態 | 教室 or オンライン ※教室は東京 |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
プログラマカレッジは無料スクールですがその学習サポート体制は有料スクール並みです。
学習にもたっぷり時間をかけます。
平日5日間コース 総学習時間420時間
週3日夜間コース 総学習時間200時間
アプリ開発からチーム開発までかなりガッツリ学べるカリキュラムとなっています。
また学習完了後はプログラマカレッジの提携先を就職先として紹介してくれますが必ずしもその就職先に就職する必要もありません。自分で就職活動をするのも許されます。
無料カウンセリングで学習カリキュラムや就職活動について訊いてみましょう。公式サイトから予約できます。
公式サイト
https://programmercollege.jp/
GEEK JOB
料金 | 無料 |
期間 | 1~3か月 |
学習言語 | Ruby |
受講形態 | オンライン |
年齢制限 | 30歳未満 |
就職サポート | 〇就職先紹介 |
無料スクール大手はGEEK JOBとプログラマカレッジの2大巨頭です。
どちらを選ぶべきかですがプログラミングをガッツリ学びたい場合はプログラマカレッジがおすすめです。専門スキルとしてのプログラミングをスクールでがっつりつけたいのであればプログラマカレッジでしょう。
一方で最短でITエンジニア就職を決めたい人には最短1か月で就職を目指せるGEEK JOBがオススメです。
ただしGEEK JOBは紹介する企業以外の面接を受けるのは禁じています。GEEK JOBが紹介する企業の面接だけを受けることになります。
ただGEEK JOBが紹介する企業はすべてキャリアアドバイザーが徹底精査しているのでブラック企業ではないので安心して大丈夫です。
ITエンジニア以外が良いなら
ITエンジニア以外の職種でも専門スキルがつく職種であればそれもまた選択肢としてありでしょう。
たとえば
・Webマーケティング
・Webデザイナー
・コピーライター
ただしITエンジニアと比較しても習得がある程度容易であり参入障壁が低い点がデメリットだと思います。労働市場での競争が激しくなりがちです。
ニートからの転職支援に定評のあるDYM就職で転職が可能かどうか相談すると良いでしょう。